11日、「イット!」の室岡大晴キャスターが味見したのは、つやつやに脂がのった日本海の天然クロマグロです。
東京・上野で海鮮料理をメインに扱う店「のど黒のあくび」。
見せてくれたのは、新潟県の佐渡島でとれた天然クロマグロの赤身です。
のど黒のあくび・古市将也さん:
筋から筋に対してのふくらみと言いますか、本当に水を含んだゼリーのような。本当にツヤツヤ。ちょっと包丁で切ったんですけど、包丁がもう脂ギッショになっちゃうような。
ここ数カ月、頻繁に入荷しているという上質の天然マグロ。
お客さんも「うれしいですよね、それは。どんな味なのかなと思いますね。“脂”のってるのかなって、ちょっとワクワクするかも」「安く食べられるならうれしいなって思いますけど」などと話し、胸をおどらせています。
クロマグロを巡る日本海での“うれしい異変”とは、一体。
4月20日、新潟・佐渡市の漁港で次々と水揚げされていたクロマグロ。
“黒いダイヤ”などと呼ばれる高級魚です。
このクロマグロが今、日本海で豊漁となっているといいます。
内海府漁業生産組合・本間信俊組合長:
初めて、驚き。記憶にない。この大型(クロマグロ)が入るというのはない。おそらく25トンはいっていると思う、4月だけで。
この日、船から揚げられたのは150kg前後の丸々と太ったクロマグロばかり。
その数約80本!
港は、喜びに沸いています。
市場関係者:
例年より早くマグロが入り始めて、数も安定して多くて、なかなか毎日大変。うれしい悲鳴。
この大物クロマグロの豊漁。
ただ一方では、困惑の事態も起きていました。
内海府漁業生産組合・本間信俊組合長:
気持ち的にうれしいが、ここに揚げるのは本当に何分の一で、ほとんど放流している。連日100本以上揚げて残りは放流と、1年間の漁獲枠と相談しながら。
実際には、よりたくさんのクロマグロが網にかかっているものの、漁獲枠が決まっているため、ほとんどを海に返しているというのです。
福井県で撮影された映像を見ると、網にかかったクロマグロを実際に網の外へと逃がしています。
福井県定置業協会・浦谷俊晴会長:
(クロマグロが)異常なぐらい多い。(例年の)3倍近いんじゃないか。こんなにマグロが多いと、今年は4月12日で上半期(4月~9月)の漁獲枠がいっぱい。今は全部マグロを放流している状況。
同じ日本海側の福井県でも、漁獲枠の上限に達したため、網にかかったクロマグロを放流していました。
福井県定置業協会・浦谷俊晴会長:
目の前のお金を逃がして捨てていることなので、本当に涙がチョチョ切れる思い。(網に)マグロが入らないことを祈っている限り。
網に入った“黒いダイヤ”クロマグロが“厄介者”になっている現状は、漁業関係者の大きな負担となっています。