ソフトテニス部の部員を乗せたマイクロバスが衝突し、男子高校生1人が死亡、20人が重軽傷を負った事故。
バス会社と高校の主張が食い違う中、事故現場で現金入りの封筒が発見されるなど、新たな事実が明らかになっています。

男子ソフトテニス部の生徒など21人が死傷した事故で、10日夜、2回目となる新潟県北越高校の記者会見が行われ、初めて顧問が出席しました。
その中で、事故当時の状況など新たな事実が判明しました。

北越高校 男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
当日の朝、私は午前5時20分ごろに学校に到着しました。私が蒲原鉄道に手配したバスも到着していました。蒲原鉄道の担当者・金子氏と運転手に挨拶をし、行き先を確認して、バスのナビに設定をしました。運転手とは面識はなく、この時が初対面でした。

なぜマイクロバスに顧問の男性が同乗しなかったのかについては、次のように説明しました。

北越高校 男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
なじみのない場所なので、現地で車があった方が便利だと思い、自分の車で移動することを生徒と金子氏に伝え、自分の車に向かいました。

また、事故が起きる前の若山哲夫容疑者(68)の健康状態などについては…。

北越高校 男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
(Q.朝、運転手と会ったとき変わった様子は)私から見る限り、特に変わったりおかしな様子は見て取れなかった。

一方で、保護者によると、若山容疑者が生徒に「体調が悪い」と話していたということが分かっていて、その場に顧問は不在だったということです。

若山容疑者は「体調が悪い」と話したあと、午前5時半ごろ、遠征先の福島県へ出発。
その移動中の車の中でも異変が起きます。

北越高校 男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
事故を起こす前もトンネルでちょっとこすっていただとか、休憩したときに車の片側がちょっとぶつかってというか。

複数の生徒からも、「事故の前にもトンネル内で車体をこすっていた」「不安定な運転だった」との証言が出ているといいます。

今回の会見で注目されていたのは、バス会社側と高校側で3つの食い違いが起きていることについての説明でした。
まず1つ目に、事故を起こしたレンタカーの依頼があったのかについてです。

蒲原鉄道・金子賢二営業担当(5月6日):
学校の要請でレンタカーを手配して、なおかつ人も頼むよという中で紹介した。

マイクロバスを手配したバス会社の営業担当者は、顧問からレンタカーの手配を依頼されたと6日の会見で説明。
しかし、高校側の1回目の会見では、「貸し切りバスの手配をお願いしレンタカーを依頼した事実はない」と反論していました。

依頼したとされる顧問の説明では…。

北越高校 男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
金子氏は長年にわたり学校に出入りしている営業担当者で、これまでに何度もバスの運行を依頼したことがあります。遠征の日にち・行き先・乗車人数を電話で伝え、金子氏もこれを了承しました。私が金子氏に対して、費用を安く抑えたいからレンタカーを手配してほしいと依頼したことはありません。

顧問も同じく、レンタカーの手配を真っ向から否定。
また、バス会社との信頼関係で「運行代金の明確な取り決め」がなかったと説明しました。

2つ目の食い違いは、運転手の依頼について学校が承諾していたのか。

蒲原鉄道・金子賢二営業担当(5月6日):
運転手については、学校さんからの依頼によって、この人で良いですか?って話はします。だから嫌だって言われたら変えなきゃいけないとは思います。僕は紹介して学校から承諾をいただいたと理解しています。

バス会社側はボランティアとして若山容疑者を紹介し、高校側の承諾をもらったと話していますが…。

北越高校 男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
私としては、蒲原鉄道にバスの運行を依頼したとの認識であり、バスは蒲原鉄道のバス、運転手は蒲原鉄道の運転手だと認識していた。

さらに3つ目として、運転手への報酬についても双方が異なる主張をしています。

蒲原鉄道・茂野一弘社長:
ドライバーさんにお金を渡すから来てくれという交渉をしているわけではない。学校さんもその1日、おそらく運転してもらうということで、手間代ということを出してくれてるんだと思います。

バス会社側は「高校が運転手に手間代を出す認識だった」と話していますが、高校によりますと、事故現場にはバス会社が運転手に渡したとみられる現金が入った封筒が見つかったといいます。

北越高校・灰野正宏校長:
3万3000円です。そこにえっとまあ…3万3000円です。メモは表書きにございました。手当、高速、ガソリンですね。高速はカードにてと書いてございました。

警察は、学校とバス運行会社の間で違法な旅客輸送、いわゆる“白バス”行為が繰り返されていたとみて捜査を進めています。

この事故をめぐっては、新たな事実も明らかとなっています。

北越高校 男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
昨年度1年間を見ると全部で12回あった。レンタカーのマイクロバスを使っていた遠征が3回ありました。

事故の前にも複数回、高校にバス会社から手配された車がレンタカーだったことが分かりました。
警察は、若山容疑者がマイクロバスを運転することになった経緯などを調べています。

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