ゴールデンウィークが本格的にスタートした2026年4月29日、関西国際空港は出国を待つ人々でにぎわっていました。
韓国、台湾、エジプト…行き先はさまざまですが、ことしの旅行者に共通するのは「高くなった」という実感です。
関西テレビ「newsランナー」が徹底取材では、海外旅行を取り巻く厳しい現実と、国内観光地・京都に起きている静かな変化が浮かび上がりました。
■「旅費がちょっと高くなってる」
円安と物価高が直撃する海外旅行。
空港で取材に応じた中国への帰省客は「ちょっと高くなってる」と漏らし、エジプトへ向かう観光客も「思ったより金額はいっちゃったな」と苦笑しました。
にもかかわらず、大阪市内の旅行会社、エス・ティー・ワールド イノゲート大阪店の伊東一紀支店長は意外な言葉を口にします。
【エス・ティー・ワールド イノゲート大阪店・伊東一紀支店長】「ぜひ海外旅行に行っていただきたいと思います」
■今行かないと、さらに高くなる
その背景にあるのが、悪化する中東情勢です。
新婚旅行を計画中のカップルに旅行会社が示したのは、4月26日には38万3800円だった旅行費が、翌27日には56万800円へと跳ね上がっているという現実でした。
旅行プランナーは「中東情勢のところですよね。この金額も近々これくらいになる可能性は正直高いです。お早めにご検討いただいたほうが」と促します。
伊東支店長によれば、同社はすでに中東経由・中東エリアへのプランの催行を中止しているということです。
さらに、燃料高騰に伴い、会社によっては燃油サーチャージが5月の発券分から大幅に引き上げられるということです。
ことしのゴールデンウィークに海外へ行かなければ、次の連休では情勢がさらに悪化し、費用が一段と膨らむ可能性があるといいます。
■「京都に日本人が帰ってきた」
国内旅行に目を向けると、京都に興味深い変化が起きていました。
インバウンド過熱による”日本人離れ”が指摘されてきた京都。
さらに中国との関係悪化で昨年11月以降、中国人観光客の予約キャンセルが相次ぎ、外国人の延べ宿泊数が前年同月比でおよそ7万泊減った月もありました。
一部の宿泊施設では「ホテル価格を下げざるを得ない」との声も出ていました。
ところが今年に入り、状況が変わりつつあります。
京都市観光協会のデータによると、2026年1、2月の日本人延べ宿泊者数は、前年比10%以上増加。
ダーワ・悠洛京都の山田智章総支配人も「日本の国内のお客さまの割合は増えているというふうに感じています」と話し、ゴールデンウィーク中の稼働は「非常に高く推移している」と明かしました。
■「朝6時から清水寺へ」 地元タクシードライバーが教える攻略法
日本人が戻ってきた京都ですが、混雑はことしも避けられそうにありません。
清水寺に向かうバスには長蛇の列ができ、観光地周辺では日常的に渋滞が発生していました。
そこで取材班が協力を仰いだのが、MKタクシードライバーの高橋良和さんです。
高橋さんが提案した作戦は2つ。
その1:早起き作戦
清水寺は午前6時から拝観可能。「6時から9時の間でしたらゆったり見て回れます」と高橋さん。取材班が朝6時半に訪れると、渋滞はまったくなく、移動はスムーズでした。
その2:穴場スポット巡り
混雑する中心部を避け、西山エリアへ足を延ばす方法です。
「善峯寺」では新緑に囲まれて京都市街を一望でき、在原業平ゆかりの「十輪寺」では風情ある庭園でゆったりと時間を過ごせました。
「いつ来ても空いてますね、このエリアは」と高橋さんは話します。
なお、狭い路地への抜け道は、ナビだけを頼りに進むと「どうしようもないくらい狭いとき」があるため、観光客にはおすすめできないとも付け加えました。
■「節約型GW」 奈良も新たなトレンドに
航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんはことしのゴールデンウィークをこう分析します。
【航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん】「節約型のゴールデンウィークになりそうです。京都、大阪、そして今年は奈良に新スポットがたくさんオープンすることもあって、奈良というのも1つトレンドになってくるのかなと思います」
近場でゆっくり楽しめる国内観光地か、燃油サーチャージが引き上げられる前に動く海外旅行か…どちらにもそれぞれの”お得”な理由がある2026年のゴールデンウィークです。
(関西テレビ「newsランナー」2026年4月29日放送)