「舞台はいのち」、生涯現役を貫きました。老いや認知症をテーマに活動する劇団「OiBokkeShi」の看板俳優で“おかじい”の愛称で親しまれた岡田忠雄さんが3月、99歳で亡くなりました。岡田さんの俳優人生を振り返ります。

(病室の岡田忠雄さん)
「舞台、いのち、いのち」

3月30日、おかじいは静かに息を引き取りました。99歳、生涯現役の俳優でした。

〇舞台「恋はみずいろ」
「戻ってきてくれた、ありがとう。ありがとう。」

2025年7月、福岡県久留米市で臨んだ舞台が最後の出演となりました。

(岡田忠雄さん)
「とにかく、皆さんに会えてうれしい」

子供のころから俳優に憧れていた岡田さん。本格的に舞台に立ったのは88歳の時でした。

劇団OiBokkeShiの主宰、菅原直樹さんと岡田さんが出会わなければ、OiBokkeShiの歩みはありませんでした。

〇岡田さんの自宅
料理をつくる様子

岡田さんは長年、自宅で認知症を患う同い年の妻を介護してきました。

(岡田忠雄さん)
「「お世話になりました、退職します」とわしに言う。驚いた、これは漫才かと。だから何も会話ができない。本当の会話は」

そんな中、菅原さんに出会い、間違いを正すことよりも、演技して合わせた方が相手の感情に寄り添えることを知りました。

(岡田忠雄さん)
「(菅原さんに)助けられた。介護の神様。これはマジですよ」


岡田さんが度々、口にする言葉がありました。

(岡田忠雄さん)
「舞台はいのち。」

岡田さんは、OiBokkeShiの看板俳優として自身の介護経験や生前葬を題材にした作品などに出演。

(菅原直樹さん)
「おかじいは「俳優に定年はない」と言う。「歩けなくなったら車いすの役ができる」「寝たきりになったら寝たきりの役ができる」「最後は棺桶に入った役ができる」という。こんなことを言える俳優がいるんだと驚いた」

岡田さんは文字通り、舞台にいのちをかけてきました。3月、100歳記念公演に向けて稽古が始まりました。

しかし・・・

(岡田忠雄さん)
「(ベッドで)舞台はいのち。」

3月下旬に脳梗塞で倒れて入院。ベッドでも出演に強い意欲を示していました。

〇葬儀
(岡田さんの親族)
「これが最後の大往生の演技になりました。この演技の評価は皆さんにしていただければと思っています」

(菅原直樹さん)
「(ひつぎの中の岡田さんに向かって)ありがとうね、また一緒に芝居しましょう!」
「岡田さんは天国で劇団をつくると言っていたのでいつか僕も仲間入りできれば」

舞台で生き、生涯現役を貫いた99歳でした。

岡山放送
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