光や音、香りの刺激でリラックスしながら自分のペースで過ごすことを大切にする取り組み「スヌーズレン」をご存じでしょうか。4月、岡山市にスヌーズレンを活用した施設がリニューアルオープンしました。
住宅街の一角にあるこちらの施設。一見すると普通の建物ですが・・・
(佐藤理子アナウンサー)
「中に入ってみますと音や光、そしてほんのりアロマの香りもします。こうして見て触れて思い思いに楽しむことができます」
岡山市北区青江のスヌーズレンを活用した施設、「かんかくもーる」。「ホワイトルーム」と「ブラックルーム」の2部屋あり、ホワイトルームは白い壁に囲まれた開放的な空間でLEDライトの光を中心に音や手触りを感じて楽しむことができます。一方、ブラックルームはブラックライトに反射して光るものを中心に遊ぶことで心身の緊張をほぐしリラックスを促します。
「スヌーズレン」は1970年代にオランダの重度知的障害者施設で始まりました。ゆらめく光を見たり、重さや感触の違うおもちゃに触れたりして主体性や自立性を養う取り組みで、互いの感じ方や喜びを共有することで周囲との信頼関係を深めることができるとされています。
(Ai-care 大西直美代表理事)
「障害の有無にかかわらず、誰でも利用できる場として提供しているが、発達障害や知的障害がある子供とその家族の利用が多い」
かんかくもーるの運営は元建築士の大西直美さんが代表理事を務める一般社団法人Ai-care(アイケア)が担います。以前は、岡山市南区で運営していましたが、より多くの人が利用できるようにと岡山市北区青江に移転しました。
2年前から施設を利用する菅原颯人さん(14)。最重度の知的障害や自閉症などがあり、外で遊ぶことが難しいといいます。
(菅原さんの保護者・大和美菜子さん)
「体を動かすことは好きだが、囲いがない所ではいなくなってしまう心配もあるし、他の子供に迷惑をかけてしまうこともあるのでなかなか連れていける場所がない。「障害がある人も利用してください」と言ってくれているので来やすい」
訪れるのは月に1回ほどですが、通うことで菅原さんの様子に変化があったといいます。
(菅原さんの保護者・大和美菜子さん)
「家ではずっと動いているが、ここに来ると落ち着いてゆったり過ごせるのと、ここに来るといつもにこにこしているので本人が楽しめる場所があるということが本当にありがたい」
(Ai-care 大西直美代表理事)
「好きなものを見つけたり嫌いなものにも触れてみる。嫌いなものに触れることで小さな挑戦をしてみたり、好きなものに触れることで精神の安定につながったり、自分で遊びの中で見つけていくことができる空間」
かんかくもーるのコンセプトは「あなたがただ あなたで居られる場所」。大西さんは一人一人の感覚に寄り添える環境を丁寧につくっていきたいと考えています。
(Ai-care 大西直美代表理事)
「こういう場が社会の中にできて、より多くの人が楽しめる場所が増えていくといいと思うのと、障害がある人とない人の交流も感覚を通じて育むことができる空間なので、こういう空間の活用が社会の中で広まるといい。そのための取り組みをここで行っていきたい」
利用は主に土曜・日曜・祝日で完全予約制ですが当日の予約も受け付けているということです。詳しくは「かんかくもーる」のHPをご覧ください。