中東情勢の余波が、私たちの「住まい」にまで及んでいる。住宅設備大手「TOTO」が今月13日、ユニットバスなどの新規受注を突然停止すると発表。富山市のリフォーム業者では、他の大手メーカーからも「納期未定」の連絡が相次ぎ、現場は混乱に陥っている。

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「TOTOが言うなら相当なこと」 突然の受注停止に業者は困惑

富山市で家の売買やリフォームを手掛ける「とやまサンホーム」のリフォーム事業部・野崎淳部長は、今月13日の朝にTOTOの受注停止を初めて知った。

「月曜日の朝に初めて聞いた。TOTOが言うことは相当なことだと思った。業界全体がそういう状況なので、これから大変なことになるんだろうなと感じた」

停止の背景にあるのは、石油製品の一種である「ナフサ」の不足だ。ナフサは、フィルムの接着や浴槽のコーティングなどに使う溶剤の原料となる。中東情勢の緊迫化により供給が滞り、住宅設備の製造に直接影響が出ている形だ。

パネルの表面フィルムにも影響 ユニットバスの製造が直撃

野崎部長が実際に製品を指しながら説明する。

「(影響を受けているのはおそらく)このパネル関係、あとは天井。パネルを作る際のフィルムなので、この表面のフィルム」

ユニットバスの壁面パネルや天井材の表面を覆うフィルムの製造に溶剤が必要なため、製品そのものが作れない状況に追い込まれているという。トイレの便座など、石油由来の素材を使う製品全般にも影響が波及している。

受注再開の見通し立たず 「発注できる条件が分からない」

TOTOは16日、来週20日から段階的に受注を再開すると発表した。しかし、現場にはすぐに安堵の空気は広がらなかった。

「メーカーの担当も『20日から受注再開』だが、『発注できる条件が分からない』と言っていた。今週末くらいに案内が来るのかなと」

TOTOだけではない。他の大手メーカーからも「納期未定」の連絡が連日届いており、具体的な工事のスケジュールが組めない状態が続いている。

「工事の予定も立てにくい状況。(客は)急ぎの方もいれば、逆にこの状況を不安視し、問い合わせる方もいる。明確な答えを出せないことが心苦しい」

問い合わせは逆に増加 「早いほうがいい」と急ぐ客も

一方で、意外な動きも出ている。リフォームの注文が減るかと思いきや、むしろ相談件数は増加傾向にあるというのだ。

「減るかと思っていたが、昨今の報道があって、この先どうなるのかということで、逆に(リフォームするなら)早いほうがいいのかという相談が増えてきている」

中東情勢という遠くの出来事が、富山の住宅リフォーム現場にも確実に影を落としている。受注再開の条件や納期がいつ明確になるか、業者も消費者も続報を待つしかない状況が続いている。

(富山テレビ放送)

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