参議院では15日、今国会で初めてとなる憲法審査会が開かれ、各会派が5分以内で意見表明を行ったが、あらためて憲法改正に関する各党の立場の違いが鮮明になった。
自民党の中西祐介議員は、「自衛隊の明記」、「緊急事態対応」、「合区の解消」、「教育充実」の4項目について、条文イメージのたたき台素案を有していることを強調した。
そのうえで、参議院の選挙区で導入されている、人口の少ない隣接する2県を1つの選挙区とする「合区」について、「投票率の低下や無効票の増加という弊害」を指摘し、「長い時間放置してきたことは立法府の不作為」として、解消に向けた議論を進めるべきだと訴えた。
立憲民主党の小西洋之議員は、「立憲主義に基づく論憲の力で、憲法を守り、生かすための取り組みを進める」と、あらためて党の立場を強調した。
また、高市総理大臣が自民党の党大会で「改憲の時は来た」と発言したことについても触れ、「改憲ありきの国民を欺くもの」と批判した。
さらに高市総理が「どのような国を作り上げたいのか、その理想の姿を物語るものが憲法だ」と訴えたことについても、「憲法とは国家権力を制限するものだという近代立憲主義とは相反する見解」だと指摘。そのうえで、「9条およびその法的母体である前文の平和主義が有する、立憲主義に基づく権力制限の規範力の意義が全く顧みられていない」として、9条の改憲や、そのための条文起草委員会の設置に明確に反対する考えを示した。
共産党、れいわ新選組も憲法改正には否定的な立場を示した。
一方、国民民主党は「憲法を見直す時期に来ている」と改正に意欲を示したほか、公明党は必要な規定を加える「加憲」を、参政党は新たに憲法をつくる「創憲」をそれぞれ主張していて、改憲を訴える党の間でも立場の違いがあらためて明確になった。