特集です。
美郷町が全国8位に入ったランキング、これは「Uターンしたい街ランキング」です。
この調査は不動産大手の大東建託が2021年からの5年間、出身地を離れて暮らす全国およそ47万人を対象に行ったもので、美郷町のUターンしたい率は60パーセントとなっています。
そして、その美郷町で今年2月町長に就任したのが、長尾拓町長です。
県内の町村長で最も若いリーダーが目指すのは、「美郷に帰れる町づくり」です。
(江川琴実記者)
「Uターンしたい街ランキングトップ10入りした美郷町。人口減少や担い手不足という課題も抱える中、若きリーダーが移住したい、帰ってきたいと思う街づくりに挑みます」
(美郷町 長尾拓町長)
「絶対美郷は良くなります」
今年2月の美郷町長選挙で現職を破り、初当選を果たした長尾拓町長。
43歳の長尾町長は、県内で最も若い町村長となりました。
当選からおよそ2カ月経った4月5日。
その姿は地域の祭り会場にありました。
人口およそ250人の和田区で今年で15回目を迎えた「菜の花・鯉のぼり祭り」。
地区の学生から高齢者までおよそ60人が参加し、長尾町長は住民と気さくに言葉を交わしながら交流を深めていました。
長尾町長は県庁職員を経て2023年に故郷・美郷町にUターン。
その後、およそ2年間地域おこし協力隊として活動する中で町の課題を痛感したと言います。
(美郷町 長尾拓町長)
「私もそうでしたけど(地元に)帰ってくるときに大きく考えることは、仕事と住む場所と、どういう地域なのかというところだと思うんですね。この3つがまだ美郷町は弱いところがありまして」
更に美郷町は人口4327人に対し、その半数以上が65歳以上と県内で最も高齢化率が高い町です。
(中学卒業から美郷町に住む男性)
「昼間は年寄の村になってきてだからそこへんをもうちょっと若い者に来てもらえるような村になってくれたらなと」
(5年前にUターンした30代の男性)
「高齢者世帯が大きいので、そういう人たちが一気に抜けてしまったときにこういう農村地を管理できる人がいなくなるというのが懸念です」
課題が山積する中で今回、Uターンしたい街ランキング8位にランクインした美郷町。
長尾町長はその理由を「人の繋がりの強さ」にあると見ています。
(美郷町 長尾拓町長)
「美郷町は今まで先人たちが育んできた伝統文化、お祭りとかも含めて、人と人と繋がりというのがまだ色濃く残っている地域だと思っています」
美郷町には高校がないため、子どもたちは町外の高校に進学します。
(日向の高校に通う15歳)
「中学校1年生のときに職場体験で美郷町の職場を体験してここで働きたいなと思ったので美郷町に帰ってきて働こうと思っています」
(日向の高校に通う15歳)
「こういうお祭りとかも積極的に参加してるしそこでコミュニケーション取ったりしてそこで地域交流がどんどん深まってるんだなとそこが魅力的だと思います」
長尾町長が打ち出す政策の柱も、「美郷町を安心して戻って来れる町」にすることです。
医療福祉の改善、子育て支援、防災力の強化などを進めたいとしています。
(美郷町 長尾拓町長)
「住む方々がこの地域が大好きだなと思えるような地域、それは人口が減ったとしても創っていくことは可能だと思ってますし、いろんなことをひとつずつ整理しながらやっていきたいと思っています」
「帰ってきたい町」から「帰ることができる町」へ。
その実現に向けた取り組みが新しいリーダーのもとで始まっています。