中東情勢や原油価格高騰のあおりが、地域の身近な施設にまで及んでいる。富山県砺波市の温水プールが、ボイラー用の重油を確保できないとして今週末から当面の間、臨時休業することになった。毎月2000〜2500人が訪れる人気施設だけに、「まさかここにも影響があるとは」と利用者の戸惑いも広がっている。

毎月6000リットルの重油が必要なプール

砺波市温水プールは、県西部体育センターに併設された施設だ。水温や室温を一定に保つためにボイラーを稼働させており、そのために毎月6000リットルの重油を使用している。


ところが先月から重油の供給が滞るようになり、納入業者から「今後の見通しが立たない」との連絡が入った。プールの管理者は他の納入ルートを探したが、代替の供給先を見つけることはできなかった。

金島克憲所長は「重油があと残り少ない、安定的な営業ができないので休業させていただく」と説明する。残りの重油が底をつく今週末をもって、臨時休業に踏み切る判断をした。
「下の子がきょうからレッスンだった」 利用者に衝撃

園児から高齢者まで幅広い世代に親しまれてきた砺波市温水プール。突然の休業に、利用者からは驚きの声が上がっている。

施設を訪れていた保護者は「上の子が毎週来ていて、下の子がきょうからレッスンだった。まさかこういう所にも影響があるとは思わずビックリしている」と話した。
プールの再開時期は現時点では見通せていない。施設側は「今後の対応が決まり次第、案内したい」としている。
県内他施設の状況は? 黒部市でも「入札業者が5社から2社に」
砺波市以外の県内自治体が管理する温水プールへの影響も調べた。14日夕方までに確認が取れた状況は以下の通りだ。

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高岡市:「福岡B&G海洋センター」が重油を使用しているが、現状、値上げなどの検討はなし。「高岡市スポーツ健康センター」は電気を使用しているため問題なし
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魚津市:電気を使用しており影響なし
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南砺市・滑川市・朝日町・富山市の一部:灯油を使用しており、供給不足は起きていない
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黒部市:「黒部市総合体育センター」は現在問題ないとしているが、重油を仕入れる入札先が3月の5社から4月分は2社に減少。今後、重油を十分に確保できなくなる可能性があるとしている

黒部市の担当者は、料金の値上げは難しいため「水温を少し下げるなどの対応が必要になるのではないか」と話しており、予断を許さない状況が続いている。
なぜ重油だけが不足するのか
政府は原油の備蓄が8カ月分あるとしている。それでもなぜ重油が不足するのか。

石油製品の価格などを調査している石油情報センターによると、重油は通常通り生産されているものの、流通の過程で供給に偏りが生じているという。現時点では、その解消の目途は立っていないとされている。
(富山テレビ放送)
