福井市内では8日、早くも田植えが始まりました。一時は「令和の米騒動」とも言われましたが、国の調べではコメの価格は7週連続で下がり続けています。一方で、中東情勢の悪化で燃料費が上がった影響はコメ作りの現場に重くのしかかっています。農家からは「このままではコメ作りを続けていけない」との切実な声が聞かれました。

県内でいち早く田植えを始めたのは、福井市下馬のコメ農家・白井清志さんです。8日は早稲のハナエチゼンを植えていました。
  
白井さんは50ヘクタールの水田でハナエチゼンなど5種類のコメを育てますが、中東情勢に伴う燃料費の高騰が大きな負担となっています。
  
白井清志さん:
「一番困るのがいわゆる燃料、農機具の燃料、軽油。これが去年と比べると1リットルで40円ぐらい上がっている。30万ぐらいの(経費)オーバーだと…。さらに灯油代が今後どうなるか分からないが、秋には乾燥にも使うので、大変な影響がある」
  
そして、より深刻なのが肥料です。白井さんは「3年前から見ると、コストが倍になっている。中東の方から入ってくるので生産コストがドーンと上がった」と話します。

一方で、コメの販売価格は7週連続で値が下がり、在庫が積み上がり価格が押し下げられています。
  
県内のAコープでは現在、県産コシヒカリが5キロ4280円(税抜)、ハーツでは4380円(税抜)で販売されています。
  
この価格の動きについて白井さんは「生産コストが上がれば製品価格も上がるはず。ところがコストは上がっても製品価格は下がるというのはあり得ない、絶対に。どういうふうに考えてくれるのかな、国は」
  
この状況が続けば、農家の採算が取れず、生産が減る可能性もあります。その影響は、将来、価格の高騰や品薄という形で私たちにも及ぶことになります。
 


白井さんは、省力化を進めようと無人で動くロボット田植え機なども導入しています。
   
生産コストは上がり、価格は下がる。工夫を重ねながらも、コメ作りの現場は厳しい現状と向き合っています。 

福井テレビ
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