島根県東部の70代男性がSNS型ロマンス詐欺の被害にあい、約3億2400万円相当の「金(きん)」などをだまし取られたことが分かりました。
島根県で発生した特殊詐欺事件での被害額はこれが最高額です。
SNSで知り合った女性を名乗るアカウントとのやり取りがきっかけで、投資話を信じた男性は、犯人の要求に応じて、現金や「金」を手配された担当者に手渡していました。
巨額の特殊詐欺事件のきっかけは、2025年12月上旬ごろ被害者の男性がインターネットを閲覧中に表示された広告を見たことで、「佐藤」という女性の名前を名乗るSNSアプリのアカウントと連絡を取り合うようになりました。
やり取りを重ねるうちに男性は「佐藤」に好意を抱くようになり、「佐藤」から海外の大手資産運用会社のAIシステムを使った投資を勧められたということです。
男性は「佐藤」を信頼していたことから投資を決意し、紹介された投資用アプリをインストール。
その後、「カスタマーサポート」と名乗る別のSNSアカウントが登場し、「投資をするためのAI口座を開設する必要がある」と告げられたということです。
そして指定された口座に送金すると、投資用アプリの残高に金額が反映され、アプリ上では利益が出ているように表示されていたとしています。
さらに「金(きん)を投資資金に充てることができる」と持ちかけられると、男性は「より多くの資金を投入すれば利益も増える」と考え、現金を金(きん)に換えて「カスタマーサポート」が手配した担当者に複数回にわたって手渡したということです。
やがてアプリ上では総資産が約30億円と表示されるようになり、「佐藤」や「Komatsu(コマツ)」と名乗るSNSアカウントから「投資で得た利益を現金化するためには、利益の8パーセントのサービス料を支払う必要がある」と要求されました。
しかし男性が、資金が足りず「サービス料」が支払えずにいると、今度は「コマツ」から「私が支払わないといけないサービス料を協力して支払ってもらえれば、それで得た利益であなたのサービス料を支払う」という話を持ちかけられ、男性はこれを信じ、現金や金(きん)を相手が手配した担当者にさらに手渡したということです。
その結果、男性は1月21日から2月26日までの約1か月の間に、合計10回にわたり、現金や金(きん)など約3億2448万円相当をだまし取られました。
島根県警は、 SNSで知り合った、会ったこともない人を簡単に信用しないこと。
高配当をうたった投資などの儲け話を勧めてくる場合は詐欺を疑うこと。
高額な支払いを要求されたり、お金の引き出しに応じてもらえない場合は、振り込みを止めて警察に相談することなどを呼び掛けています。
被害にあった男性の詳しい送金の額は以下の通り。
1月21日に投資目的で現金100万円を振り込み。
1月25日に金の延べ棒2本(時価2771万3000円)を手渡し。
1月28日に金の延べ棒2本(時価2798万5000円)を手渡し。
2月2日に金の延べ棒3本(時価4006万8000円)を手渡し。
2月5日に金の延べ棒1本(時価1399万8000円)を手渡し。
2月6日に金の延べ棒4本(時価5305万4000円)を手渡し。
2月10日に金の延べ棒2本(時価20280万円)を手渡し。
2月16日に金の延べ棒7本(時価9564万8000円)を手渡し。
2月21日に金貨16枚(時価1493万9584円)と現金1200万円を手渡し。
2月26日に現金1000万円を手渡し。