歯止めのかからない人口減少に対し、新潟県は多様で柔軟な働き方を実現することで“選ばれる新潟”を目指す方針で、認定制度を設けて企業の取り組みを後押ししている。その認定企業の一つが導入するのが“プチフレックス”。働きやすい環境を実現するユニークな取り組みを取材した。
“プチフレックス制度”で子育て世代が働きやすい環境を!
新潟県長岡市にある中小企業向けのコンサルティングを行う会社。
「直行直帰もできるし、会社にも来られるし、日によって選ぶことができるので働きやすい」
こう話すのは、2児の母でもある営業職の堀美穂さん。堀さんも含め、約50人の社員の4割以上が仕事と子育てを両立している。
その子育て世代が働きやすい環境をつくろうと導入されたのが、2020年に始まった会社独自の“プチフレックス制度”だ。

この制度は就業時間のうち、有給を取得することなく2時間以内を目安に休憩をとれるもので、制度導入後は仕事の効率も上がったと今井進太郎代表は話す。
「結果として定着率のアップにもつながっているし、会社として生産性を上げていかないといけないが、より時間の価値を感じてもらって、『この時間で集中してやるぞ』という意識で、生産性の向上という側面にもつながっている」
使用日数は制限なし!目的も様々「子どもの行事」「美容」
こちらの会社では、午前9時から午後6時まで休憩時間1時間を除いた8時間が所定労働時間。

しかし、プチフレックス制度を活用すれば、子どもの授業参観に参加するため、午前10時から1時間休憩をとり、代わりにその日の午後6時から1時間勤務するという柔軟な働き方をすることが可能に。
使用日数に制限はなく、当日申請も可能で様々な目的で使われているようだ。それぞれの社員にどのように活用しているのか聞いてみると…
女性社員は「美容院やネイルなどの美容のメンテナンスで活用させていただいているので、すごく助かっている」と話す。
また、男性社員は「娘が今2歳でこども園に通っているので、行事のときとかプチフレックスを使って参観しに行ったりするときに使う。かなり盛んに使われていて良い制度だと思う」とそれぞれ上手に活用しているようだ。
子育て世代が望む社会「ふらっと学習参観に行けるような仕組みを」
この日、堀さんは子どものスイミングスクールの送迎のため午後4時から4時半まで30分間の休憩を申請。会社を出て自宅に戻り、小学1年生の娘を連れてスイミングスクールへ。

堀さんは多いときで週3回、こうした子どもの習い事の送迎などでプチフレックス制度を利用しているという。
「いつもは義理のおじいちゃんとおばあちゃんが送り届けているが、都合が悪い日はきょうみたいにプチフレックスを使って送り迎えしている」と話す堀さん。
子どもをスイミングスクールに送り届けた後は、会社には戻らず自宅でリモートワーク。休憩分の30分間を働き、この日の業務を終えた。

堀さんは「制度があることが当たり前になっているので、なくなることが想像できないくらい良い制度。県内企業でもママ・パパ関係なく、ふらっと学習参観に行けるような仕組みを会社がつくってもらえると生きやすいと思う」と話した。
多様な働き方が認められる社会に…企業の試行錯誤が続いている。
