「いました、角にロープが絡んでいるシカです。ロープをだらんと下げています」(沼田 海征 記者)
角にロープが巻き付いたエゾシカ
住宅街を悠々と歩くオスのエゾシカ。
北海道東部の厚岸町での出来事だ。
立派な角にはロープが何重にも巻きついていて、簡単には外れそうにない。
人を恐れる様子はなく、時折絡まったロープを気にするそぶりも。

「逃げないの。黙って見てるんだから」(住民)
「建物の中から撮影しています。この距離でも人を恐れる様子はありません」(沼田記者)
室内から撮影すると、ものおじすることなく窓越しにすぐ近くまで寄ってくる。
町の人たちも驚きを隠せない。
「ロープを取ってやろうと思うが全然だめ。逃げない、何をしても」
「網が絡まっているシカもいる。取ってやりたくても取れない」(ともに厚岸町民)

こちらは、役場の近くで撮影された映像だ。
周辺ではシカの目撃が相次いでいる。
なぜ、ロープが絡まっているのだろうか。
「シカよけのネットを庭に張っているので、それに突っ込んだのではないか」(厚岸町民)
厚岸町によると2025年の秋ごろからこのシカを確認していて、現在は少なくとも2頭、角にロープなどが絡んだシカがいるということだ。

ロープを外そうとすると警戒するシカ
「黙っている分には特に暴れないが、近づいてロープを外そうとすると興奮する恐れもある。立派な角なので、向かってこられたら大ケガをする恐れがある。静かに見守ってほしい」(厚岸町 環境林務課 古賀 栄哲さん)
町ではロープを外そうとするとシカが警戒し逃げるため、見守るしかないという。
このままの状態で、シカの生育には問題がないのだろうか。
シカの生態に詳しい専門家は。
「シカの角は1年周期で生え変わるので、4月頭くらいになれば自然に落ちる。見守るのが一番だと思う」(札幌市円山動物園 動物専門員 高岡 智子さん)

北海道によると、エゾシカの生息数は73万頭とみられている。
シカよけのネットや、漁業用の網に絡まるシカも多いという。
見かけても近づかないよう注意が必要だ。
