宮城県多賀城市で震災後、「心の復興事業」として災害公営住宅で続けられてきたコンサート。3月26日、最後の公演が開かれました。コミュニティーづくりに大きく貢献してきた取り組みも、震災15年で一つの区切りを迎えました。
26日、多賀城市宮内にある災害公営住宅で開かれたのは、東北市民バンド協議会が主催する「絆づくりコンサート」です。
会場には災害公営住宅や近くに住む人が集まり、プロの演奏家が奏でる音色に耳を傾けました。
このコンサートは、震災発生から2カ月後の2011年5月、多賀城市や岩沼市などの避難所を会場に始まりました。
2017年からは復興庁の「心の復興事業」として続けられ、15年間での公演回数はおよそ230回に上ります。
災害公営住宅に住む人たちの心のよりどころとなってきた「絆づくりコンサート」。
公演の度に会場の設営を手伝ってきた相澤正記さんは、コンサートのおかげで住民同士のつながりが生まれたと話します。
相澤正記さん(72)
「お互いみんな知らない同士で、そっちこっちから集まってきた人たちが一緒になるわけですから、最初の方は名前と顔が一致しないわけですよ。コンサートが始まってやっと顔なじみになったという状況ですよね」
国の交付金が終了することで、最後の公演となった26日も、住民たちが声を掛け合い、集会所は活気にあふれました。
住民
「すごく楽しかったです。今まで以上、何十倍も楽しかったです」
「皆さんも時々廊下で会うくらいで『元気?』といったくらいの話しかできないので、こういう機会にもっともっと深く知り合えることが多いと思いまして。これで最後なのよって言われて残念ねって」
主催する団体は、今後も何らかの形でコンサートを続けていきたいと話します。
東北市民バンド協議会 阿部正幸副会長
「参加している方の涙や笑顔、音楽を聞いている姿を見て、心の復興には音楽は必要だという思いがありますので、形は変わるかもしれないですけれど、継続して音楽を届けていきたいと思っております」