岩手県遠野市宮守町の田んぼや畑の中にポツンとたたずむ人気ラーメン店がある。

「ご当地ラーメンというのは、あちこちにあるが、私のラーメンはどこの地域にも当てはまらない。ぜひ食べていただきたい」
そう語るのは、遠野市宮守町のラーメン店「中華そば朔望(さくぼう)」の店主、神崎健二さんだ。

古民家をリフォームしてオープンした朔望は、2021年秋の開店以降、行列の絶えない人気店として知られる。
12月下旬から冬季休業をして3月6日に再開、駐車場を広くするなど店の環境を整えた。

店の自慢の一杯が「醤油らぁめん」だ。
ラーメン好きが高じて開業したという神崎さんは、おいしいラーメンを作るために手間ひまを惜しまない。1週間のうち3日間を食材の仕入れや仕込みに費やす。

醤油らぁめんとみそらーめんに使うのは、瀬戸内産のカタクチイワシだ。
神崎さんは「はらわたと頭からえぐみが出るので、一匹ずつ取り除いている」と話す。
下処理した煮干しに、鶏とホタテをベースにしたスープを合わせ、さらにブランド豚の背脂で作った自家製の香味油を加えて火にかける。

「しょうゆだれは何種類ものしょうゆをブレンドし、動物性のコクも入れて作っている」といい、完成したスープとしょうゆだれが合わさり、神崎さん渾身の“小宇宙”が完成する。

麺は、京都の老舗製麺所から選び抜いたストレートの細麺を仕入れて使う徹底ぶりだ。小麦粉の香りが立ち歯切れの良い食感で、キレのあるしょうゆスープと相性が良い。

醤油らぁめんには、味玉、大ぶりのチャーシュー、自家製メンマがトッピングされている。ホタテなど魚介のうまみが広がり、脂のコクを感じながらも、後味はあっさりとしている。

辛みそらぁめんには、北海道産のみそを使用。スープには大量のタマネギを使い、ローストと生をこだわって使っているため、強い甘みを引き出しているという。

神崎さんは「辛みが別に付いているので、まずは通常のみそらぁめんを味わっていただき、途中から少しずつ溶かして好みの辛さで」と話し、徐々に味の変化を楽しめる一杯だ。

もう一つの人気メニューが担々麺。こちらも魅力の源は“手作り”にある。
時間をかけて仕込むラー油は自家製。また炒った白ゴマで作るチーマージャンも手作りで、さまざまなナッツを加え、コク深く仕上げている。
担々麺のために作ったベースのスープにこれらを合わせ、中太のストレート麺と組み合わせる。
仕上げには、衣を付けて揚げた豚肉のパーコーを添える。豊かな香り、そしてチーマージャンのマイルドな甘みとピリ辛ラー油のスープ、奥行きのある味わいが広がる。

中華そば朔望 神崎健二さん
「私が満足できるものができれば、それで良い。つぶれない程度に(笑)。できれば続けられれば良いと思っている」

遠方からでも足を運び、並んででも味わいたい一杯。遠野市宮守町の「中華そば朔望」は、これからも多くの来店客を魅了し続けそうだ。

岩手めんこいテレビ
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