物価高騰により、1つ200円台が当たり前となってきたおにぎりの価格。

しかし、東京・吉祥寺にある個人コンビニ「PAL」では、うめおにぎりが1個110円で売られていたり、手作りお弁当が550円で売られていました。

1990年代に開業した個人コンビニ「PAL」の来店者からは、「このボリュームで230円はお買い得。どうしてもここに来ちゃう(他の)コンビニ行くよりは。(Q.一番の魅力は?)価格。あとおいしい」「近いし安くておいしい」などといった声が聞かれました。

地元で人気のコンビニ「PAL」は、配達も行っています。
物価高騰の波にも負けず格安を維持し、長年愛される秘訣を取材しました。

24日午前6時の店内では、すでに仕込みが始まっていて、店主の井口和彦さん(68)、奥さんの幸子さん(63)、アルバイト歴32年のベテランの女性のたった3人でした。

店頭に並ぶのは全て手作りで、店主がおにぎりを握り、幸子さんは揚げ物などと分担。

PAL店主・井口和彦さん:
人数が多くても人件費引かれるし、少なくても大変だし…。なんでもするよ、なんでもする。人数少ないから。

その言葉どおり、店主は大忙し。
午前中、お弁当の注文が相次ぐと慌ただしくお弁当を作り、何と店主が配達まで行います。

この配達にも工夫があり、1回の配達で一気に何か所も回れるように、スケジュールやルートを計算しているといいます。

そして、配達終わりには野菜の仕入れに行くことも、少しでも値段を抑える努力だといいます。

PAL店主・井口和彦さん:
持ってきてもらうとあれがかかるでしょ、配送料。自分で見てきたものの方がいいしね。

店では、イートインサービスもやっていて、カレーうどんは400円(税込み)、天ざるそばが450円(税込み)など、ランチメニューは全てワンコイン以内で味わえるんです。

PAL店主・井口和彦さん:
はっきり言うとあんまりもうからないよ。でもいいの喜んでくれれば。

来店者は「すごく安く買えておいしくてシンプルで、子供に安心して食べさせられるものがあってうれしい。作っている方の顔が見えるので安心します」「完全に手作りって考えたらすごく安い」と喜んでいる姿が見られました。

アルバイト歴32年の女性:
(井口さん夫婦は)働くの好きみたい。(Q.おにぎりが110円)ない、ない、ないですよね。おかしいですよね。お客さんが喜んでくれる方がうれしいって言っているから。

スタッフからも安すぎると指摘されるお弁当や、おにぎりなどを提供し続けるPALですが、実は奥さんの幸子さんは最近まで入院していて退院したばかり。

店主も足の手術を控えているといいます。

体の不調が続く中でも、なぜここまで頑張れるのでしょうか?

PAL店主・井口和彦さん:
(Q.楽しさとは?)楽しさってね、夫婦と一緒に仕事できること!

PAL妻・幸子さん:
「本当に安くて助かっています」って、そういう言葉を聞くとありがたいなって。

PAL店主・井口和彦さん:
要はね、喜んでもらえるのが一番なの!もうかったもうかったなんて、腹黒いことやったってしょうがないから。喜んでもらえてよかったなで、少し利益が残ればいいの!