事態は収束に向かうのか、それともさらなる悪化か。
アメリカ・イラン双方の異なる言動が今、さまざまな臆測を呼んでいます。

首相官邸では24日朝、中東情勢に関する関係閣僚会議の初会合が行われました。

高市首相は「万が一にもガソリンなどの石油製品の供給に支障が生じないよう、今週26日から“国家備蓄”の放出を開始します」と述べ、ホルムズ海峡の封鎖状態解除にめどが立たない中、先週の民間備蓄に続き、石油の国家備蓄を26日に放出する方針を示しました。

一方、「イランは本気だ。イランは解決を望んでおり、我々はそれを実現させる」と述べ、現地時間23日の朝、イランとの協議合意の可能性に触れたトランプ大統領に対し、SNSでは「これは“TACO”だ」「トランプやっぱり“TACO”ったか」など、「TACO」という言葉が躍りました。

この「TACO」とは一体何なのでしょうか?

この週末、イランに対し「48時間以内にホルムズ海峡を開放しなければ発電所を攻撃する」と警告していたトランプ大統領。

ところがトランプ氏は突如、この攻撃について5日間延期したことを明らかにしたうえで、「イランと対話を行った」と明らかにしたのです。

アメリカ・トランプ大統領:
向こうが呼びかけてきたんだ。こちらじゃない、イランからだ。彼らは取引がしたい、そして我々は取引に前向きだ。

「イランは解決を望んでいる」「最終的に合意に至る可能性は高い」。
事態収束の兆しをうかがわせるこの発言で、市場が一時、大きく反応しました。

1バレル=100ドルを超えていた原油の先物価格は84ドル台にまで急落し、週明けのダウ平均株価も一時、1100ドル以上もの値上がり。

東京市場でも23日の大幅下落から一転して、値を上げて始まりました。

それと同時に、日本、そして世界のSNSには“TACO”の4文字のアルファベットが数多く投稿されていたのです。

「株式市場が開く直前にトランプから“TACO”が投稿された」「トランプはイランの発電所を爆破するはずだったのに“TACO”をやってしまった」と、どこか冷めた表現にも聞こえるこの“TACO”。

実は、「Trump Always Chickens Out(トランプはいつもビビって逃げる)」という意味のスラング。
株価や原油価格などへの悪影響を恐れた大統領が、その場しのぎに発言を修正する様子を皮肉ったもので、主にトレーダーの間で広まった言葉です。

コロコロと変わるトランプ発言の思惑が“TACO”だと透けて見えたのか、一時急落した原油先物価格はその後、再び上昇基調に転じています。

では、トランプ大統領が言及したイラン側との協議は本当に行われているのか、それとも行われていないのでしょうか。

アメリカ側は、中東担当のウィトコフ特使やトランプ大統領の娘婿・クシュナー氏がイラン側と接触し、「核兵器を保有しない」など約15項目で協議を進めていると主張。

一方、一部メディアでイラン側の協議担当者と名指しされているガリバフ国会議長は、自らのSNSで「アメリカとの交渉は一切行われておらず、アメリカとイスラエルが泥沼から抜け出すためのフェイクニュースだ」と投稿。

こうした中、イラン軍の報道官は23日、「ペルシャ湾に機雷を敷設する必要はない」と発言。

アメリカ、イラン双方の真意が見えない中、アメリカのニュースサイト・アクシオスは、「アメリカのバンス副大統領も加えた両国による対面交渉が、早ければ今週中にパキスタンで行われる可能性がある」と報道。

イランへの軍事作戦開始から間もなく1カ月。
事態が近く動くのか、その動向を世界が注目しています。

フジテレビ
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国際取材部
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