鹿児島市で、はしかの感染拡大が止まらない。市は3月23日、新たに市内の男女8人の感染を発表。県内での累計感染者数は20人に達し、過去10年と比べても「突出した数字」となっている。感染経路が判明していない感染者が複数いることも明らかになり、市民の間に不安が広がっている。

23日、新たに8人の感染を発表

鹿児島市が今回新たにはしかへの感染を発表したのは、市内に住む10代から40代の男女8人。全員に発熱や発疹といった症状が確認されている。

注目すべきは、8人のうち6人がすでに予防接種を受けていた点だ。ワクチン接種済みでも感染するケースが複数生じており、はしかの強い感染力があらためて浮き彫りになっている。

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感染経路については、8人のうち3人は3月6日に陽性が確認された「2026年1例目」の感染者との接触が確認されている。しかし残る5人については感染経路が不明で、現在も調査が続けられている。

県内累計20人——「過去10年で突出した数字」

2026年に入り、鹿児島県内でのはしか感染者数はこれで合計20人となった。この数字は、過去10年間の同時期と比較しても際立って多く、県内での急速な感染拡大が懸念される状況だ。

22日までに20人の感染が確認されており、わずか数日でさらなる上乗せが続いている形となっている。

はしかとはどんな病気か——感染力はインフルエンザの約7倍

今回の感染拡大を機に、改めてはしかの特徴を整理しておきたい。

はしかは、感染初期に結膜炎や鼻水など風邪に似た症状が2〜3日続き、その後いったん熱が下がったタイミングで全身に発疹が現れるという経過をたどる。「風邪かな」と思って油断しやすいのが厄介なところだ。

特に注意が必要なのは、その圧倒的な感染力である。1人の感染者が平均して何人に感染させるかを示す「基本再生産数」は、インフルエンザが2〜3人であるのに対し、はしかはなんと15人とされている。同じ空間にいるだけで感染するリスクがあるほど、空気感染力が非常に高い。

さらに、感染してから症状が出るまでの潜伏期間は10〜12日間。この間は自分が感染していることに気づかないまま行動してしまう可能性がある。加えて、発症の1日前と、熱が下がった後3日間も他者へ感染させるリスクがあるとされており、「症状がないから大丈夫」とは言い切れない点が、感染拡大を招きやすい要因の一つとなっている。

はしかが疑われたら——受診前に必ず連絡を

もし発熱や発疹など、はしかが疑われる症状が出た場合は、いきなり医療機関を受診するのではなく、まず電話などで「はしかの可能性がある」ことを事前に伝えてから受診することが呼びかけられている。

医療機関の待合室などで他の患者に感染が広がるリスクを防ぐための重要な対応だ。感染が広がりやすいこの時期、少しでも症状が気になる場合は早めに医療機関へ相談してほしい。

(動画で見る▶鹿児島で「はしか」感染が急増 新たに8人、過去10年で突出 予防接種済でも感染例あり)

鹿児島テレビ
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