2025年に記録的な不漁となった新潟県佐渡市・加茂湖の牡蠣。26年の水揚げも平年の6割ほどに留まる見込みで、漁師は将来的なカキ漁の存続に不安を募らせている。
牡蠣祭りにぎわうも…水揚げへの不安広がる「平年の6割いけばいい」
3月14日に行われた『佐渡牡蠣祭り』。

多くの人が佐渡の牡蠣を堪能していたが、加茂湖漁協の粕谷大祐さんは「去年の牡蠣祭りでは加茂湖の不漁で殻付きの牡蠣が提供できなかったが、満を持して今年は出すことができたのでお客さんも喜んでいるのではないか」と話す通り、加茂湖の牡蠣は、25年に水揚げ量が平年の3分の1と記録的な不漁となっていたのだ。
26年の牡蠣祭りでは殻付きの牡蠣を提供していたが、漁師の間には今季も水揚げへの不安は広がっている。

加茂湖漁協の山本博文組合長は「今季は去年よりはいいが、牡蠣の出来に地域格差があり、ダメな地域は全然ダメ。今シーズンは平年の6割くらいいけばいいかなという感じ」と現状について話す。
不漁の原因は温暖化や海水の流れ
場所によって水揚げ量に差がある点について漁師からは「夏の高温が関係している。そのほかに海水の出入りが少ない」「水の流れ・循環が悪いのではないかと見ている」などの声が聞かれた。

昨季の不漁の一因だった魚による食害については対策しているものの、温暖化や海水の流れについては、漁師には手の打ちようがない。
「結局、行政が動いてくれないと全然もう」「今後ますます温暖化が進んでいくわけなので、加茂湖のカキ養殖は廃れてしまう。できないということになるかと思う」と漁師も嘆く。

一方、牡蠣祭りでは来場者から「牡蠣があまりとれないというのは聞いているが、その中でも祭りを開催してくれて、おいしい牡蠣を提供してくれて本当にありがたい」と現状を認識して、感謝の声も聞かれた。
マイルドで子どもから大人まで食べやすいと言われている加茂湖のカキ。漁師たちは、行政の協力も得ながら、その味を守っていく決意だ。
