5年前の2021年、福岡・宗像市の私立高校で当時2年の男子生徒が自殺した問題で、福岡県の再調査委員会は「学校の組織的な対応に欠如があった」と結論づけた。
『いじめ被害』を訴える遺書を残して…
「欠如があった」とする福岡県の再調査委員会の結論を受けて記者会見を開いた母親は「『1年9カ月の間、侑大が苦しみ続けていたことも分かってもらえたよ。それでも剣道を続けてすごかったね、よく頑張ったね』と(侑大に)声をかけたい」(3月13日)と17歳の若さで自ら命を断った侑大さんの写真を前に語った。

更に福岡県による『いじめ』の再調査の結果報告に「学校側の適切な対応があれば、まだそばにいてくれたはず」と苦しい胸の内を明かした。

2021年3月、宗像市の東海大付属福岡高校で剣道部に所属していた侑大さん。『いじめ被害』を訴える遺書を残し自殺した。

<遺書>
「なんで自殺したか、多分これがいちばんわからなくて、知りたいこと(と)思うけどまずは、おれは世界が嫌いで生きてても意味ないと思ったから?かな」

学校側は当初、第三者委員会による調査で上級生からのいじめや顧問による不適切な指導を認定したものの「自殺の直接的な原因は特定できない」と結論づけていた。

「侑大が、死を選ばざるを得なかった原因について明らかにしてほしい」(侑大さんの母親)。残された遺族は、いじめの事実認定や学校の対応についての調査が不十分だとして、県に再調査を依頼。

それを受けて県は、2024年3月に再調査委員会を立ち上げ、約2年間に渡り調査を続けてきた。
「組織的な対応の欠如があった」と指摘
そして13日、報告書が服部知事に提出されたのだ。

『再調査委員会』の伊藤巧示・委員長は「いじめの深刻性に対する認識が行為を行った生徒のみならず、学校組織全体として不足していたことが明らかになった」と報告書について語った。

報告書では、侑大さんが部室でわいせつな行為を撮影されSNSで動画を拡散されるなど、学校側がすでに認定していたいじめ行為10件に加えて、部室で体を紐で縛った上で殴る行為など新たに2件がいじめに当たると認定。

「自殺の要因のひとつとして、いじめが影響を与えた可能性は否定できない」と結論づけた上で「学校の組織的な対応の欠如があった」と指摘した。
「ちゃんと認めてもらえたよ…」
侑大さんの母親は「侑大が顧問にいじめを訴えた後、顧問が学校へ報告をしないまま、学校が全く侑大を守ってくれなかったことの問題が明確に指摘されている。『侑大が苦しかったことがちゃんと認めてもらえたよ』と伝えたい」と語った。

報告を受け、県は「県内すべての学校に今回の報告書を共有し、再発防止に努める」としている。
(テレビ西日本)
