兵庫県は2026年度、全ての県立病院で、MRIなどの「高額医療機器」の更新を1年間凍結する方針を固めた。

背景にあるのは、県の苦しい懐事情だ。

■兵庫県内10か所の県立病院で「MRIなど高額医療機器」の更新を凍結

兵庫県の斎藤知事が、11日、初めて触れたのは…。

兵庫県・斎藤元彦知事:医療機器の更新などを一旦先送りするということが、プランとして進めているということですので。

兵庫県内に10カ所ある県立病院で、MRIなどの高額医療機器や電子カルテの更新を、1年間凍結。これで、およそ35億円を節約するというのだ。

兵庫県内の県立病院
兵庫県内の県立病院
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■突然止まったり、画像が乱れたり…推奨使用年数を超えたMRIで頻発するトラブル

記者リポート:こちらの病院では医療機器を通常よりも長く使用しているんだそうです。果たしてどんな影響が出ているんでしょうか。

洲本市にある県立淡路医療センターは、淡路島で唯一、急性期医療を担う総合病院。

このMRIは、メーカーが推奨する使用年数は10年だが…。

兵庫県立淡路医療センター・鈴木康之院長:やはり10年を超えるとちょこちょこと故障が出てきて、今13年目ですけど、しょっちゅう故障しているということで。ベッドがスライドして機械の中に入っていくわけですけど、それがうまくいかないのが最近ありました。

突然止まったり、画像が乱れたりすることがあり、もう1台の磁場が弱いMRIで対応するか、検査の日程をずらすこともあるという。

MRI
MRI

■「儲け」に大きくとらわれない県立病院だが維持費がアップ、人件費もや物価の高騰も

医療現場を苦しめるのは、財政難。2026年度、兵庫県の病院事業は経常損失およそ56億円を見込んでいる。

民間とは違って、「儲け」に大きくとらわれない県立病院は、コストがかかる高度医療を担ってきたが、その維持費もアップしている。

さらには―
兵庫県立淡路医療センター・鈴木康之院長:特に最近は物価の高騰。人件費が上がって、どんどん上がって、費用がかかるようになっているんですよね。

兵庫県立淡路医療センター・鈴木康之院長
兵庫県立淡路医療センター・鈴木康之院長

■背景に兵庫県の深刻な財政難が…

県立病院は原則として独立採算制で、兵庫県の全体の“財布”、「一般会計」とは“別の財布”で運営される。

毎年、一般会計からの繰り入れはあるものの、このピンチでも繰り入れ額を増やせない理由が…。

兵庫県は2026年度、借金にあたる新たな地方債の発行に国の許可が必要な「起債許可団体」に14年ぶりに転落するなど深刻な財政難に陥っているのだ。

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■県庁の建て替え費用節約で病院に投資するはずが…「独立採算制」を繰り返す斉藤知事

斎藤知事はかつて、県庁舎の建て替え費用を節約した分で、「病院をもっと安全・安心な設備にする」と訴えていたが…。

兵庫県・斎藤元彦知事:基本的には独立採算原則でやっているということは、ご承知のところだと思います。病院局の方が今懸命に、医療提供体制とのバランスを図りながらやっておられるんだ、というふうには思います。

病院事業について、「独立採算が原則」と繰り返した。

地域医療をどう守っていくのか、早急な対策が求められている。

(関西テレビ「newsランナー」 2026年3月12日放送)

兵庫県 斎藤知事
兵庫県 斎藤知事
関西テレビ
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