岩手県宮古市にあるラーメン店「汁無し拉麺スティーズ」では、「訪れた人にラーメンで元気を届ける」という東日本大震災を経験した店主の思いが込められた一杯が味わえる。
宮古市磯鶏に2025年の12月オープンした「汁無し拉麺スティーズ」の店主・永洞有善さん(21)は、「まだ宮古に無いものに、挑戦してみたいというのがきっかけ」と話す。
スティーズの看板メニュー「汁無し拉麺」は甘口と辛口2種類のしょうゆをブレンドしたタレに、ニンニクの香味油・黒コショウをプラス。その濃厚な味をしっかりと受け止めるのが極太麺だ。
チャーシュー・ばらのり・自家製メンマ、最後にとろとろの背脂を乗せて完成する。
「麺とタレと脂、バランスを大事にして、どれかが主張しすぎないようには意識した」と店主の永洞さん。
タレをからめるように豪快に混ぜると、極太麺に絡むしょうゆダレと背脂の甘み、ニンニクのパンチを利かせたクセになる一杯だ。
東日本大震災では永洞さんの自宅が被災した。その経験が地元で店を始めるきっかけになった。
永洞さんは「震災があったからこそ店を開いて、来てくれるお客さまの日常を元気づけられる店になれればいい」と語る。
地元を思う永洞さんのラーメンは、どれも個性豊かで、特にガッツリ系なのが「汁無し野菜背脂」だ。
スティーズでは2種類の麺を用意。やわらかな食感の手もみ麺と歯ごたえの強い“ゴワゴワ麺”から選べる。「汁無し野菜背脂」では、ゴワゴワ麺が人気だ。
麺の上には約300gの山もりのモヤシ、うずらの卵、たっぷりの刻みニンニクなどが乗せられる。
永洞さんは食べ方について「モヤシが多くて混ぜづらいんですけれど、下から麺を引っ張り出して、そのままモヤシの上に(乗せる)、これを繰り返すように混ぜれば、全部が混ざりやすい」と永洞さん。
歯ごたえあるゴワゴワ麺に、シャキシャキのモヤシと食感も楽しめる一杯だ。
辛いもの好きには唐辛子と香り高い花椒(ホワジャオ)のしびれる辛さが刺激的な「汁無し麻辣」がおすすめ。
永洞さんは「しびれる感じで、少し清涼感のある香り」と話す。
永洞さんイチオシの味変が、刻みニンニクに無料サービスのマヨネーズ、さらにご飯を入れて麻辣丼に。最後まで楽しめるメニューとなっている。
永洞さんが今思い描いているのは、地元で愛される店づくり。
汁無し拉麺スティーズ店主 永洞有善さん
「宮古にもっと根付いて、なじんでもらえるようにがんばって、誰かに元気になってもらえるようなそんな店になりたいと思います」