女の子の健やかな成長と幸せを願う桃の節句
女の子の健やかな成長と幸せを願う桃の節句、「雛まつり」をテーマに愛媛の思い出を振り返る。
愛媛県内では、古くからの伝統を受け継ぐ豪華絢爛な雛飾りから、オイルショックという時代を色濃く反映したユニークな「変わり雛」、さらには人気女優がモデルとなった巨大な「似顔絵雛」まで、実に多様な形で雛まつりが行われてきた。
それぞれの雛飾りが物語る、当時の人々の暮らしや社会の様子を振り返る。
八幡浜市真穴地区に伝わる豪華な「座敷びな」
1974年昭和49年、女の子の健やかな成長と幸せを願う「雛まつり」。そしてこちらは八幡浜市真穴地区伝統の「座敷雛(ざしきびな)」。
長女が生まれた家庭で初節句に飾られるもので、座敷いっぱいにひな壇を並べ、庭石や植木など使って豪華絢爛に手作りされる。この年は10軒の家で飾られ、近所の人たちが豪華な座敷びなに見とれていた。

オイルショックでアラブ雛?練炭雛?さまざまな変わり雛
同じ1974年昭和49年の雛祭り。松山市のデパートのひな人形売場に登場したのは、当時の世相を反映した『変わり雛』。
オイルショック直後ということで、石油産出国をイメージした『アラブ雛』、石油がないなら昔ながらの練炭を使おうということで、全て練炭でできた『練炭雛』など、この年ならではのさまざまなお雛様が販売された。
しかしオイルショックによる物価高の影響を受け、販売価格は前の年より200円値上げされ1500円。ここも世相を反映したようだ。

話題となった人がモデル
1999年平成11年のお雛様。松山市の郵便局では、階段状の建物をひな壇に見立てた巨大なひな飾りが話題となった。
イラストで描かれた高さ1メートルほどのひな人形を見てみると、三人官女には、前の年に公開された松山が舞台の映画「がんばっていきまっしょい」に主演した、女優の田中麗奈さんなど、当時各界で活躍、話題となった人がモデルとなっている。ひな人形のモデルを当てるクイズも行われ、人気を集めたということだ。

