2024年、長野県松本市の住宅で父親を殺害した罪に問われている女性の裁判で、長野地方裁判所松本支部は、犯行当時、心神喪失状態だったことが否定できないとして、無罪を言い渡しました。

被告である松本市の無職の女性は、2024年6月、自宅で同居していた当時69歳の父親と口論になった際、胸や背中を包丁で複数回刺し、殺害した罪に問われていました。

これまでの裁判で、検察側は、「強固な殺意があり、犯行は悪質で危険」とした上で、「統合失調症の影響を全く受けていないとまでは言えないが、犯行当時は善悪の判断ができていた」などとして、懲役12年を求刑しました。

一方、弁護側は、「統合失調症の影響で、犯行当時、心神喪失の状態で責任能力はなかった」などとして無罪を主張しました。

3月9日の判決公判で広瀬裕亮裁判長は、犯行当時の被告の状況について、「統合失調症の影響下にあり、他の行為を選択する余地なく犯行に及んだ疑いを否定できない」としました。

その上で、「心神喪失状態だったことを否定できない」として、無罪判決を言い渡しました。

被告の弁護人・西村誠 弁護士:
「責任能力が争点で、裁判員の人たちの判断は難しかったと思うが、適切な判断をしてくれてよかった」

一方、長野地検の長沢範幸次席検事は、「判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応する」とコメントしています。

長野放送
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