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高齢化率58.8% 2人に1人が高齢者の島で若手有志が島再生に挑む 宮崎県延岡市の沖合に位置する離島「島野浦」

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宮崎県延岡市の沖合に位置する離島「島野浦」では高齢化率が58.8%。つまり住民の約6割が高齢者の島だ。そんな中、「自分たちが最後の世代」との強い使命感を抱き、若手メンバーと共に島の未来を切り開くため、新たな挑戦を続ける若者がいる。

高齢化が進む島野浦

人口のうち65歳以上の占める割合を示す「高齢化率」。2024年度のデータでは全国平均が29.3%、宮崎県は34.0%と約3人に1人が高齢者となっている。

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それに対し、島野浦の高齢化率は58.8%(2026年1月時点)と約6割に上り、その割合は年々上昇しているという。この島で、「島おこし」に奮闘する男性に密着した。

宮崎県延岡市の沖合に位置する有人離島「島野浦」。

人口は約600人で、車を使えば30分で一周できる小さな島だ。漁業、魚の加工業が主な産業となっている。

島で40年以上養殖を営む「木下水産」の専務、木下拓磨さん38歳。

木下水産は島野浦で、ブランド真鯛「しまうら真鯛」の養殖をしている。

木下さんには今、力を入れて取り組んでいることがある。店長を務めている島唯一のレストラン「Blue Reef(ブルーリーフ)」だ。島に足を運んで貰う目的になるようにと2025年7月にオープンした。

木下拓磨さん:
「鯛はちょっと高価なもの」という印象があると思うけど、もっといろんな食べ方ができる。自分の家ではできなくても、贅沢にこういう使い方ができるんだという食べ方をいろんなメニューでお客さんに提供するように心がけている。

島を盛り上げたい熱い思い

木下さんは1987年に島の浦で生まれ、小学校、中学校と15年間、雄大な自然の中で伸び伸びと育った。

同級生は少なかったが、年齢関係なく、一緒に野球やサッカーをしたり、洞窟遊びや基地を作ったりなど、島ならではの遊びをよくしていたという。その後、島に高校がないことから中学卒業と同時に島を離れることに。

そのまま一度就職したが、同時期に起きた東日本大震災をきっかけに、島に戻ることを決意。

しかし、数年ぶりに見た故郷にかつての賑わいはなかったという。

木下拓磨さん:
15年前に帰って来たけど、自分が小さい頃に見ていた人たちはいなくなっているし、昔みたいな賑わいは全然なくて。

かつて1950年代の最盛期には約3400人が暮らしていたとされる島野浦。

漁業が盛んで、イワシが多く取れたことから「イワシの舞う島」と呼ばれていた。

しかし島民の高齢化により、人口は年々減少。2022年には748人いた人口が、2026年1月には615人に減少した。教育現場や雇用環境の不足もあり、島の若手の多くが出ていき、その後戻らないというのが現状だ。

木下拓磨さん:
僕より下の人たちももうほとんどいない。その時から島には若手のグループがあって、島の特産品や魚などを外に販売に行ったりPR活動をしたりはしていた。しかしなかなか島に来る人は増えず、みんなでどうしたらいいのかなと話し合いをずっと繰り返していた。

そんな中、観光業で島を盛り上げようと、2022年に飲食店「満月食堂」が誕生。久しぶりの島の賑わいは活性化への光となった。しかし島の現実は厳しく、十分な来客がなくなったことで2024年に閉店。唯一の希望が閉ざされた瞬間だった。

そのあとを継ぐように2025年7月、木下水産が「BlueReef」を開店。

当初、社長は「経営が厳しくなるだろう」と反対していたという。しかし木下さんは「僕らが島を盛り上げていきたい」と熱い思いを伝え、社長になんとか首を縦に振ってもらったという。

木下さんは「多分僕らが最後の世代というか、その下の世代がこれから島に戻って来る事はなさそうなので、僕らがなんとか島を盛り上げていかないとなあと思う。僕はこの島が大好きで、小さい頃からいろいろな思い出が詰まっている島だから無くしたくない」と話す。

100年後につなぐ島おこし 

2025年に立ち上がった特定非営利活動法人「しまうら未来開発プロジェクト」。

木下さんと同じ思いを持った若手メンバーで結成し、月に2回、会議を行っている。

プロジェクトではこれまで、島野浦観光案内所を設置したり、島の案内看板を更新したり、島の魅力体験・ツアーを実施したりしている。

会長 清田潤さん:
「観光業に力を入れていこう」と立ち上がったNPOだけど、来たら楽しめるような島にするのはもちろん、今ある産業を維持していく、そういうきっかけになればいいなと思っている。

木下拓磨さん:
島は10年後、20年後が見えない状況まで来ている。でも手探りでも1つ1つ自分たちが今やれることをやっていけば、50年後、100年後の島の未来が少しずつ見えてくるんじゃないかなと思う。はっきりとしたゴールは見えてないけど、今できることをやっていかないと、という思いでやっている。

木下さんは続ける。

これから島の人口を増やしていくのはなかなか難しいかもしれないけど、たくさんの人が島を行き来して、島に元気が戻ることが最終的な理想の形かなと思う。飲食店オープンはまだスタートに過ぎないのでこれからもっといろんな人が喜んで貰えるようなイベントだったりツアーだったりを考えていきたい。

3月には新しい宿泊施設「Island Base SHIMAMI」がオープンする。民宿だった建物をリノベーションして作られており、部屋はドミトリー1部屋とツインが3部屋。

島野浦には高速艇を使って約10分ほどで行くことができる。ゆったりとした時間が流れる中で休日を過ごしてみてはいかがだろうか。

(テレビ宮崎)

テレビ宮崎
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