秋田県内で2025年に確認された詐欺被害額が約13億1700万円に上り、過去最悪を更新した。SNSを介した投資詐欺やロマンス詐欺が増加する中、県警が特に危険視するのが、警察官を名乗って不安をあおり、金をだまし取る“ニセ警察”の手口だ。件数こそ限られるものの、被害額は特殊詐欺の大半を占め、深刻化が止まらない。
投資・ロマンス詐欺は拡大 特殊詐欺は「少数高額化」
SNSを通じて投資話を持ちかける投資詐欺や、恋愛感情を利用して送金させるロマンス詐欺は、2025年に合わせて5億7500万円余りの被害が発生し、前年より約4000万円増えた。

一方、架空請求や「還付金があります」と誘導する特殊詐欺は、発生件数こそ前年より36件少ない99件だったが、被害額は約 7億4000万円 と前年の2倍に跳ね上がった。少ない件数で巨額の金を奪う“高額化”が進んでいる。
特殊詐欺の主役に浮上した「ニセ警察」 被害額は約5億9000万円
県警が最も警戒するのが、警察官を名乗る詐欺だ。

2025年には39件発生し、被害額は約5億9000万円。特殊詐欺全体の約8割に相当する。
手口は巧妙だ。

「大阪府警サイバーセキュリティー担当のミシマと申します」「家宅捜索であなたの口座が見つかった」「マネーロンダリング容疑がかかっている」
――こうした“もっともらしい説明”で被害者を不安にさせ、「出頭できないなら紙幣調査のため全資金を送金してほしい」と迫る。

さらに、「極秘捜査だから地元の警察には話すな」と口止めし、周囲に相談するという冷静な判断を奪う。逮捕をちらつかせて追い込む心理操作が特徴だ。
近年は、LINEへ誘導し、ビデオ通話で“偽の警察手帳”を見せる手法も確認されている。視覚的な演出で信じ込ませようとする新しいタイプの詐欺だ。
「警察がSNSで連絡することは絶対にない」

県警は「警察がSNSで連絡することは絶対にない」「口座調査のために送金を求めることもない」と強調する。
不審な連絡を受けた場合は、ためらわずに本物の警察(#9110)へ相談するよう呼びかけている。
(秋田テレビ)
