金の価格が高騰し、福井県内でも売買が活発化している。価格が乱高下する中、福井市内の貴金属店では金を購入する人が、売却する人の4倍になっているという。現場を取材した。
価格高騰でも衰えぬ購入意欲…客層も拡大
金の価格は、1月末には価格が一時3万円を超えたがその後急落し、乱高下しながら3万円という歴史的な高値をつけた。
福井市内にある老舗ジュエリーショップ「TAKEUCHI BRIDAL福井・開発本店」。田中貴金属の特約店でもあるこの店には、金の価格が高騰する中、金に関する問い合わせや相談が絶えないという。

甲斐章悟マネージャーは、最近の状況をこう語る。
「ここ一カ月では前年の約3倍以上に増えている」
また、高値が続いているにもかかわらず、売却ではなく購入を希望する客が圧倒的に多いという。
「売却よりも購入の動きのほうが強く、4倍近い。来店者数・金額ともに増えているのが現状」
さらに、顧客層にも変化が。
「現在はお客様の裾野も広がり、金を保有することが年代問わず認識される時代になった」
多い日には15人から20人が相談に訪れ、10グラムから100グラムの金の売買が中心だという。

気になる今後の価格について甲斐マネージャーは「相場は上下しながらも、¥との見通しを述べ「余裕資金の中で資産運用されることをお勧めする」とアドバイスした。
「金を売る」意識の広がり
金を購入する人が多い一方で、高値を受けて売却する動きも活発化している。
貴金属などの買取を行う「おたからや福井アピタ大和田店」では、来店客数に変化が。

内山和修店長は「去年と比べると、大体10%から20%程、来店者数は増えてる」と話す。
店に持ち込まれるのは、使わなくなったアクセサリーや記念金貨など様々だが、その持ち込み方にも変化が生じているという。
「金を売るといという認知が広まってきている。リング一つだけ、チェーン切れてしまった一本だけの持ち込みなど、少数の持ち込みがかなり増えている」
中長期的な今後の価格については、「いろんな要因があるので何ともいえないが、緩やかに上がっていくのではないのか」との見方を示した。

ただ、価格高騰により「一番困るのは、お渡しする現金がかなり増えている」という思わぬ悩みももたらしている。
熱狂の裏で、詐欺に注意を
上昇する金価格。新たな資産として熱い視線が注がれる一方で、このブームにつけ込む悪質なケースも報告されており、注意が必要だ。
SNS上の広告をクリックすると偽の貴金属販売サイトへ誘導され、金銭やクレジットカード情報をだまし取られる手口が増加。
福井県内でも去年、金の価格高騰に乗じて金の延べ棒を購入させてだまし取る事件や、投資話を持ちかけて金銭をだまし取る事件などが発生していて、十分な注意が必要だ。
