伊東市の田久保眞紀 前市長に対する静岡県警の強制捜査から2月28日で2週間となる。田久保前市長は家宅捜索の翌日以降は自宅に戻っていないと見られ、事実上の”雲隠れ”が続いている。

伊東市の田久保眞紀 前市長をめぐっては6つの容疑・8つの事件について、静岡県警が刑事告発を受理して捜査を進めている。

具体的には2025年5月の市長選に際して報道機関に虚偽の経歴を伝え掲載させた公職選挙法違反、当選後に市の広報誌に虚偽の経歴を記載した虚偽公文書作成、虚偽の学歴が記載された市の広報誌を発行した偽造公文書行使等、卒業証書を偽造した有印私文書偽造、偽造された卒業証書を関係者に開示した偽造私文書等行使、正当な理由なく百条委員会への出頭を拒んだ地方自治法違反、正当な理由なく百条委員会で証言を拒否したほか虚偽の証言をした地方自治法違反、百条委員会から求められていた記録を正当な理由なく提出しなかった地方自治法違反の疑いだ。

1月には初めて田久保前市長本人に対する任意聴取が行われ、代理人の福島正洋 弁護士によれば、いずれの事件についても犯罪の成立を否認したという。

一連の事件でカギを握っているのは”卒業証書”なる資料。

田久保前市長は自身の学歴詐称を指摘する告発文が市議宛てに届いた際、卒業を証明する資料として市議会の議長や副議長に”卒業証書”を示している一方、東洋大学側は「卒業していない者に対して卒業証書を発行することはありません」との声明を発表しているからだ。

しかし、田久保前市長側は2月12日、警察からの要請に対し、刑事訴訟法 第105条に規定された押収拒絶権を理由に“卒業証書”の提出を拒否。

福島弁護士は「証拠隠滅の意図はなく、事務所で保管しているので捜査段階では渡せないという認識」と述べている。

こうした状況が影響したのか、県警は2月14日に田久保前市長の自宅を家宅捜索し、同月17日には3回目となる事情聴取を行った。

それでも、田久保前市長側は依然として”卒業証書”の任意提出に応じない考えで、福島弁護士は押収拒絶権について「日本の弁護士で一番研究している」と自信をのぞかせている。

田久保前市長は強制捜査の翌日以降、自宅に戻っていないと見られ、SNSも2月13日を最後に更新を控えるなど、事実上の”雲隠れ”が続いている。

ただ、支援者の中には「23日に会った」と話す人もいるなど市内には留まっているとの見方が強く、捜査関係者の話では県警も田久保前市長側と連絡は取れているという。

こうした中、田久保前市長の失職を受けて就任した杉本憲也 市長は2月26日の定例会見で、田久保前市長の捜査への対応について「(市長を)辞めて一般の方なので、どう判断するのかということについては本人に委ねたい」との考えを明らかにした上で、警察から協力を求められた場合は「必要に応じて、やるべき手続きがあればしっかりと行うし、依頼があったら最大限協力していく」と断言。

田久保前市長は2025年9月に不信任を議決された直後、捜査への協力姿勢について問われると「何か通知があれば、そのようにさせていただきたいと思う」と答え、11月には「捜査に慎重に対応するのは捜査機関への礼節」とまで強調していた。

テレビ静岡
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