プレスリリース配信元:三菱UFJ信託銀行株式会社
三菱UFJ信託銀行株式会社(東京都千代田区、取締役社長:窪田 博)は、この度不動産マーケットリサーチレポートVol.300「生成AI時代のデータセンター立地戦略 ~電力制約・GXと技術進化が変える立地の常識~」を発行しました。
- 生成AIの普及により、データセンターは電力・通信に加え「脱炭素」を軸に立地戦略が問われる基盤インフラとなった
- 今後のデータセンターは、用途や機能に応じて、都市・郊外・地方に分散すると考えられる
- 通信技術や省電力化の進展次第で、データセンター立地の最適解は将来大きく変わる可能性がある
生成AI普及でデータセンターの立地判断が転換点に
生成AIの普及を背景に、データセンター(以下、DC)は産業活動を支える基盤インフラとして、その立地戦略が大きな転換点を迎えています。本レポートでは、電力制約や脱炭素対応、通信技術の進展といった環境変化を踏まえ、DC立地の現状と今後の方向性を整理しました。
DCの約9割が都市圏に集中
― 低遅延・通信・人材が都市立地を支えてきた ―
これまでDCは、低遅延需要や通信・人材の集積を背景に、東京圏・大阪圏を中心とする都市部に集中してきました。しかし近年、生成AI向けDCの電力消費量が急増する中で、都市部では電力確保が難しくなり、脱炭素対応への要請も強まっています。こうした状況は、従来の都市集中型立地の限界を浮き彫りにしています。
生成AIが変えた立地の前提
― 「低遅延」より「大量・安定電力」へ ―
生成AIの「学習」用途では超低遅延を必ずしも必要とせず、大量かつ安定的な電力供給が立地の決定要因となります。脱炭素電源の活用や寒冷地での冷却効率向上、海底ケーブル整備や将来のオール光ネットワーク(APN)*普及を背景に、地方立地が現実的な選択肢として浮上しています。電源近接地にDCを配置し、通信で都市部と接続する「ワット・ビット連携**」の考え方も注目されています。
*通信の全経路で光ファイバー技術を活用し、電気信号への変換を極限まで減らす技術。従来と比較し、超低消費電力、超高速・大容量、超低遅延での通信が可能となる。
**電力を運ぶより通信を運ぶ方が時間・コスト共に抑えやすい、という特性をもとに、地方の大規模電源近傍にDCを“引き寄せ”、データを都市部へ“通信”する構想。総務省及び経済産業省により提唱されている。
今後は「都市・郊外・地方」に役割分担
― DC立地は一極集中から機能別分散へ ―
今後のDC立地は、都市部・郊外・地方のいずれかに偏るのではなく、用途や機能に応じて分散していくと考えられます。都市部では超低遅延を要する処理、郊外では汎用的な業務処理、地方ではAI学習やバックアップ等、電源近接性を生かした用途が担われる構図です。

DCの役割に応じた立地分散 (出所:三菱UFJ信託銀行)
*一度表示したデータ(画像、動画、HTML等)を、再利用するためにユーザーの近い場所に一時的に保存しておく仕組み
** DCの建設に際し、大量の電気や水の使用、景観や騒音等住環境の変化が懸念され、建設反対運動が起こるケースがある。DC開発・運営事業者は、地域住民に対し、建設計画や周囲の環境への影響について丁寧な説明・合意形成に努めるだけでなく、地域の脱炭素化の促進や排熱の再利用、災害時の防災拠点としてのDC活用等、地域社会へ貢献することが求められている。
北海道・福岡が「第2の集積地」に浮上
― 日本海側や関東周辺部にも立地余地 ―
東京や大阪近郊には、すでに向こう10年にわたって新設計画が多数あります。そこで、本レポートでは、地方を中心に、DC立地の選択肢となり得る地域のポテンシャルについて考察しました。
北海道や福岡は、東京・大阪に次ぐDC集積地として存在感を高めています。また、関東圏の50~100km圏や日本海側の一部地域も、電力・通信条件次第で新たな立地候補となり得ます。GX戦略地域制度における「DC集積型」地域の選定動向も、今後の立地を占う上で注目されます。

DCの立地見込み地域(出所:三菱UFJ信託銀行)
技術進化で立地の常識は再び変わる可能性
― 柔軟な不動産・立地戦略が重要に ―
通信技術の高度化や半導体の省電力化が進めば、現在の立地条件が将来も有効とは限りません。DC立地や投資計画においては、技術進化による前提変化を見据えた柔軟な視点が重要になるといえるでしょう。
レポート全文はこちらからご覧ください。
https://www.tr.mufg.jp/new_assets/houjin/fudousan/pdf/fr_2026022001.pdf?20260224090423
レポートのメール配信をご希望の方はこちらからご登録ください。
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=pgqf-lisjqj-a09062f022dc92e704fe1da404444440
【本件に関するお問合せ先】
三菱UFJ信託銀行 不動産コンサルティング部
業務企画G 黒澤 直子
電話:050-3686-5702
mail:naoko_kurosawa@tr.mufg.jp
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
データ提供 PR TIMES
本記事の内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES (release_fujitv@prtimes.co.jp)までご連絡ください。また、製品・サービスなどに関するお問い合わせに関しましては、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。