記録的な豪雨に見舞われた西日本。
現在も懸命の救助活動が続いているが、被害が甚大な地域では、状況の確認が難航しているところもある。

KDDI・ソフトバンク・NTTドコモの携帯大手3社は、岡山県・広島県・愛媛県内の全域を対象に、公衆Wi-Fi「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」を無料開放している。

通常は、自社の契約者しか利用できないが、携帯インフラが広範囲に被害を受け、携帯電話やスマートフォンが利用できない状態が長時間継続する恐れがある地震や台風、洪水などの大規模災害時に限り、契約会社に関わらず誰でも無料で利用できるようになるのだ。
 

設定は2ステップ

利用するための設定方法は、とても簡単。

(1)携帯電話・スマートフォンやタブレット、パソコンなどのWi-Fi設定をONにする。
(2)ネットワークを選択する場面で、「00000JAPAN」のSSIDを選択する。


これだけで、携帯電話やスマートフォンを使った被災地における情報収集や安否確認などの連絡が可能になる。

災害時の生存者救出における「72時間の壁」と言われていることなどから、大規模災害発生から72時間以内に開放される。
6月18日に震度6弱を観測した大阪北部地震の際にも、大阪府全域で公開された。

 
 
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セキュリティ面では注意が必要

2011年の東日本大震災で、携帯電話のアンテナが使えなくなったことを受けて携帯キャリアがWi-Fiを無料開放したことが有効な措置だったとしてスタートした「00000JAPAN」。

誰でも使える一方で、セキュリティ面では注意が必要だ。
「00000JAPAN」という名称は、アクセスポイントにつけるただの名前で、誰かが同名のアクセスポイントを公開することができるため、偽物による個人情報漏えいの危険性が指摘されている。

ソフトバンクは、「IDやパスワードの入力が必要なインターネットバンキングやショッピングサイトの利用は、できるだけ控えるようにしましょう」と呼びかけている。
「00000JAPAN」を利用できる公衆Wi-Fiや、充電設備を設置している避難所等の情報は、各キャリアのHPにて公表されているので、正規の「00000JAPAN」を確認してほしい。

また、緊急利用の必要性がなくなるとWi-Fiの無料提供は終了するため、偽物を利用しないようにWi-Fiの接続を「自動」にしている人は、解除することを勧めている。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。