全国ニュースでも大きく取り上げられた6月16日の日銀利上げ。「住宅ローンの返済が増える」という不安の声がある一方、専門家は「物価はほぼ全ての国民に影響がある」と利上げの意義を強調する。今回の決定が私たちの暮らしにどう関わってくるのか、九州経済研究所の専門家に見通しを聞いた。

約31年ぶりの高水準 政策金利が1%へ

6月16日、日本銀行はこれまで0.75%程度だった政策金利を1%程度まで引き上げる決定をした。前回の利上げは2025年12月であり、今回の水準は約31年ぶりの高さとなる。

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この背景にあるのは、日本経済が直面する物価上昇だ。九州経済研究所の福留一郎経済調査部長は「今はデフレではなくて、インフレへかなり経済が変わってきている。物価上昇を抑えることが一番の目的」と説明する。

預金者にはプラス、借り入れ者にはマイナス

利上げの影響は、立場によって大きく異なる。福留部長は「お金を銀行に預けている人や企業は金利が上がるほうがいいが、借り入れをしている人と企業にとっては支払う利息が増えるので良くない」と指摘する。

特に注目されるのが住宅ローンへの影響だ。「変動金利の住宅ローンも上がってくる」とのことで、毎月の返済額が増加し、家計への負担が大きくなることが見込まれる。

それでも「物価高の抑制」というメリットは大きい

では、この負担増を差し引いてもなお、利上げには意味があるのか。福留部長はその点を明確に語る。「利上げをすることで円高への効果があり、それによって物価上昇が抑えられる。(負担増の)デメリットも警戒しなければならないが、今はそれよりも物価が上がることによって苦しめられている状況を是正しようと」。

そして、住宅ローンの影響が借り入れをしている人に限られるのに対し、「物価はほぼ全ての国民に影響がある」という点が、利上げの意義を大きく後押しする。福留部長は、今回の利上げによる物価高の抑制によって「県内経済へのメリットは大きい」と評価している。

「利上げはまだ続く」 今後の見通し

注目すべきは、今回の1%への引き上げが「終着点」ではないという点だ。福留部長は「今回の1%への利上げもこれが終わり、到達点ではなくて、利上げはまだ続くと認識したほうがいいし、続けるべきです」と語り、今後も段階的な利上げが行われると予測する。

変動金利で住宅ローンを組んでいる人はもちろん、これからローンを検討している人も、金利の動向を継続的に注視しておく必要がありそうだ。

【動画で見る▶日銀利上げ 生活への影響は? 専門家「物価高抑えられる」】

鹿児島テレビ
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