国内外のカフェなどの商業施設で流される音楽=BGMについて、歌手らにも使用料が支払われるようにする改正著作権法が17日の参院本会議で可決・成立した。
商業施設などでBGMを流した場合に支払われる使用料については、これまで作詞家や作曲家などにしか支払われてこなかった。今回の法改正では、この使用料について、歌手・演奏者やレコード会社などにも支払われるようにする「レコード演奏・伝達権」の創設が盛り込まれた。
この権利は142カ国で導入されているが、日本では店舗などの負担を考慮し導入が見送られてきたもので、OECD加盟国では日本とアメリカのみ整備されていなかった。
作詞家や作曲家らに分配している現在のBGM使用料は、店舗面積500平方メートル以下の店で年間6000円程度とされるが、今回の法改正により商業施設側には新たな負担が生じることになる。
歌手らに支払う使用料の具体額や徴収方法は公布から3年以内とした改正法の施行日までに検討する。参院文教科学委員会は付帯決議で、小規模店舗や文化芸術・スポーツ団体については支払い免除や減額、段階的導入などの負担軽減措置を求めた。
松本文科大臣は、法案の閣議決定の際に、「今回の権利の導入により、アーティストなどへの望ましい対価還元を図り、我が国の音楽やアーティストの海外展開の一層の促進を図っていきたい」と意義を語っている。
5月にはダンスボーカルユニット「新しい学校のリーダーズ」が文部科学省を訪れ、法改正について意見交換を行い、メンバーのMIZYUさんは、「作曲していなかったとしても、表現するにあたって本当に生みの親っていうぐらいの情みたいなものが一曲一曲にありますし、こういう風に考えてくださっているというのは、すごく前向きに嬉しい」と改正への賛同を強調していた。
