近畿大学水産研究所は、富山県射水市の富山実験場で高級魚の代名詞として知られるアカムツ(通称ノドグロ)の完全養殖に世界で初めて成功したと発表した。

親魚からの卵を人工孵化させ育てる技術を確立

近畿大学水産研究所では、2022年に新潟県の海で採取したノドグロの卵を人工孵化させ、3歳魚まで育て上げた。さらに、その親から採取した卵を再度人工孵化させることで、完全養殖のサイクルを確立することに成功した。
家戸敬太郎所長は「こんな風に孵化したということで、完全養殖が達成できた」と成功の喜びを語った。
ノドグロの飼育研究は2015年から射水市にある近畿大学水産研究所富山実験場で進められてきた。近畿大学では、これまでにクロマグロなどを含め30種類目となる完全養殖の達成となった。
商品化へ向けた展開も進行中
完全養殖で育てた「近大ノドグロ」は今月中にも東京や大阪のレストランで提供される予定だ。大学側は5年後を目途に本格的な商品化に漕ぎつけたいとしている。

富山実験場の中村尚隆技術職員は「実際に食べてみたが天然のノドグロのような脂ののりとうま味はしっかりあった。脂がのっているので炙って食べたりしたら絶品だと思う」と、その味わいについて太鼓判を押した。
富山実験場では、ノドグロの次はマアナゴの完全養殖を目指して研究を進めているという。近畿大学の養殖技術開発は、持続可能な水産資源の確保に向けた重要な一歩となっている。
(富山テレビ放送)
