戦時中、旧陸軍菊池飛行場への空襲により目の前で戦友を失った男性の体験を基(もと)にした絵本がこのほど完成しました。絵本は菊池市内の学校などに寄贈され、平和学習に役立てられます。
菊池市役所を訪れたのは『菊池飛行場を未来に伝える会』のメンバー5人。
江頭 実 市長に『伝える会』が製作した絵本『身代わりになった戦友』を寄贈しました。
この絵本は戦時中、菊池飛行場航空通信学校の元少年飛行兵で、2023年に亡くなった前田 祐助さんの体験を基に『伝える会』のメンバーの坂本 眞菜さんが絵を描き制作されました。
1945年昭和20年5月、菊池飛行場へのアメリカ軍による空襲。
防空壕に避難し助かった前田さんが、生き埋めになった同僚の顔を土砂から出したところ、再び、米軍機が…。
【故 前田 祐助さん】
「第2波の空襲で顔だけ出した戦友が機銃掃射で狙い撃ちされて戦死した。34人の遺体を運び出し油をかけて火葬した。戦争がどんなに悲惨なものか、一人でも多くの人に訴えていかなければならない」
戦争の悲惨さを伝えるため残酷な場面も描かれています。
【江頭 実 菊池市長】
「心の奥底から〈戦争はやっちゃいかん〉というメッセージが痛いほど伝わる。子どもたちに伝えていきたい」
【菊池飛行場を未来に伝える会のメンバー 前田 祐助さんの息子 祐一さん】
「〈父の体験したことは、こうだっただろう〉と仕上げていったので、多くの人に見てほしい」
この絵本は菊池市内の小・中・高校や熊本県立図書館などに寄贈。
菊池飛行場ミュージアムや、県内の蔦屋書店4店舗でも販売されています。