投票を済ませた人が飲食店などでお得なサービスを受けられる「選挙割」の取り組みが広がっています。しかし、今回の衆院選が異例の「短期決戦」となった影響が、準備を進める大学生にも及んでいるようです。
■投票でおトクに…うな重が“300円引き”
愛知県豊田市にある昭和44年創業の「うなぎの三河」は、創業時から継ぎ足して使う秘伝のタレで焼き上げる香ばしいうなぎが人気です。
客:
「ここのうなぎは味も濃すぎず、皮はパリっと中はジューシーで、ここ5年で食べたうちでは1番」

うなぎの三河では、衆院選投票日の2月8日から22日まで、選挙割を実施する予定で、投票所でもらえる投票済証を見せることで、うな重やうなぎ丼などのメニューが300円引きになります。
うなぎの三河の店主:
「投票率が低いというのがどうしても納得いかないところがありまして、ぜひ選挙に行って、家族でご飯に行くという流れができたらいいなと思います」
■伊勢エビや松坂牛の食事付き…宿泊料金が“3割引き”に
三重県の伊勢神宮にほど近い「伊勢かぐらばリゾート千の杜」は、落ち着いた雰囲気の客室に、広々とした露天風呂が魅力の温泉宿です。

「千の杜」では、2月の平日限定で、宿泊料金が3割引きとなります。伊勢エビや松阪牛が味わえる1泊2食付きで、通常2万3100円からの宿泊料金が「1万6170円」からとなります。(各日先着10組)

当日、投票済証を提示することが条件で、2025年の三重県知事選でも実施し、好評だったといいます。
海栄館の渡邉玲緒社長:
「『選挙に行ってきたよ』と見せていただける方もいれば、『このプランを見たので、わざわざ選挙に行きました』というお客さんもいらっしゃいました」
「千の杜」を運営する海栄館では、愛知県南知多町や幸田町などグループの13館で同様の割引を行い、既に予約の受け付けを始めています。
■「突然の解散」で…交渉に遅れも
投票率アップを目指す取り組みとして、定着しつつある「選挙割」ですが、今回は異例の超短期決戦となった影響も受けています。
地元の大学生らでつくる「名古屋センキョ割実行委員会」は、これまでの選挙でも店舗や企業と交渉し、参加を呼び掛けてきましたが、今回は遅れているといいます。

名古屋センキョ割実行委員会の平岡三奈さん:
「急に選挙をやると決まったので、(みんな)どうしようもないみたいな、何もできないみたいな感じだったと思います」
期間が短いことに加え、大学の試験期間とも重なることから、メンバーが集まらず、OGも応援に駆け付けました。
実行委員会OGの小嶋優香さん:
「テスト週間が始まってしまったので、学生が動けないという悔しさがありますね」
今回は時間がないため、対面での交渉は行わず、過去の参加企業などに電話やメールで協力を求めていますが、今回は2025年参院選の約110店に対し、1月30日時点で約60店にとどまっています。
小嶋さん:
『選挙に行ったら選挙割を使おう』というのが合言葉ですので、若者だったり、皆さんに使っていただいて、『選挙楽しい』と思っていただければと思っています」
■広がる「選挙割」 投票率アップにつながるか
短期決戦の影響を受けながらも、「選挙割」の取り組みは東海3県でも広がっています。

「和食麺処サガミ」では2月8日から15日までの1週間、投票済証を提示することで、会計から10%割引になります。
名古屋市名東区にある温泉施設「RAKU SPA GARDEN」でも、2月8日から15日の間、フリータイムの入館料が10%割引になる「選挙割」を実施しています。
他にも多くの店が「選挙割」に参加していて、こうした取り組みが投票率アップに一役買うことが期待されています。
