アメリカのトランプ大統領は29日、自身の納税申告書が報道機関に漏えいし無断で開示されたとして、日本の国税庁にあたる内国歳入庁と財務省を相手取り、100億ドル、日本円で1兆5000億円あまりの損害賠償を求めて提訴しました。
大統領が政府機関を訴えるのは異例です。
トランプ大統領側は訴えの中で、1期目に自身の納税申告書が報道機関に漏えいしたのは、内国歳入庁などが「不正な閲覧を防止する義務を怠っていたことなどが要因だ」と主張しました。
その上で、情報の漏えいにより「自身の評判や社会的地位に加え、経済的な利益に重大かつ回復不能な損害をもたらした」として内国歳入庁などに対し100億ドル、日本円で1兆5000億円あまりの損害賠償を求めました。
現職の大統領が自らの政権下の政府機関を訴えるのは異例で、アメリカメディアは「巨額の支払いが生じれば、アメリカの納税者が賠償金を負担する可能性がある」と指摘しています。
アメリカの歴代大統領の納税記録は慣例で自主的に公表されてきましたが、トランプ氏は公開を拒否し続けてきました。
ニューヨーク・タイムズなどは、トランプ氏が大統領に就任する前の15年間のうち10年間、所得税を支払っていなかったと報じていました。
情報を漏えいした内国歳入庁の元職員は、トランプ氏らの納税記録を漏えいした罪で起訴され、既に有罪判決を受けています。