真冬の岐阜市で行列ができる、冷やしたぬきそば専門店。人を惹きつける理由は、店主の強すぎる愛と徹底したこだわりにありました。店主は、岐阜のソウルフードで、全国、そして世界を目指しています。
■真冬でも行列…岐阜市のソウルフード「冷やしたぬきそば」
岐阜市にある「冷したぬき天国」。 真冬にもかかわらず、店の前には行列ができています。
客:
「寒いけど、冷やしそばが食べたくて」
別の客:
「コシがすごい。最高です」
名物は、冷たいお出汁に甘いお揚げ、天かすを合わせた「冷したぬきそば(並盛)」(800円)。寒い季節でも注文が絶えません。
オーナーの萩原雅規さん:
「冷やしたぬきが一番のおすすめと伝わっていて、(注文の)7~8割は冷やしたぬきです」
萩原さんのたぬきそば愛は並外れています。
萩原さん:
「ほぼ365日、たぬきそばを食べています。たぬきそば愛だけは、多分、世界一と思っています」
岐阜の味を全国、そして世界へ広めることを目指しています。
■食感重視の製麺と徹底した仕込み
午前11時の開店に向け、仕込みは早朝から始まります。
店の2階の製麺所では…。
萩原さん:
「ここで、たぬきそばに特化したそばを作っています」
そば粉と小麦粉を5対5で配合。香りよりも、食感と喉越しを重視していると萩原さんは話します。
さらに、うどんのように生地を踏む工程も。
萩原さん:
「足の裏でそばを感じながら。麺を細くしても食感がしっかりするので、この工程は必須です」
麺の細さも0.1ミリ単位で調整。味の決め手となる出汁は、5種類の削り節を独自配合しています。
揚げたての天かすに、甘い出汁が染みたお揚げ。仕上げに昆布ダシの粉末を加え、香り豊かに仕上げます。
萩原さん:
「天かすを揚げていて楽しい。本当に好きなんだと思います。毎日が幸せです」
そんな愛がお客さんにも伝わり、冬でも冷やしたぬきそばの注文がおよそ8割を占めています。
■冷やしたぬきそばを全国へ、そして世界へ
では、なぜここまで冷やしたぬきそばへの愛が強いのでしょうか。
萩原さんは、約50年続く老舗「めん処堀川」の2代目として、18年間店に立ってきました。
萩原さん:
「学校から帰ると、冷やしたぬきそばが出てくる。生まれた時から、誰よりも食べ続けていて、誰よりも愛が強い」
幼少期から親しんできた冷やしたぬきそば。その魅力を伝えたいと、5年前に専門店をオープンしました。
さらに岐阜だけでなく全国に広めたいと、2号店にも挑戦。
2025年4月にオープンしたのが「冷したぬき天国 川原町店」です。築100年以上の古民家を改装し、本店にはない「冷したぬき牡蠣蕎麦」(1370円)や、「冷したぬき肉蕎麦」(1180円)など、進化系メニューも提供しています。
中でも評判なのが「旨塩牛もつ蕎麦」(1280円)。黒毛和牛の新鮮なホルモンを使い、白こうじで、さっぱりしながらもパンチのあるスープに仕上げた、冬にうれしい一杯です。
客:
「ダシがすごく濃くて、素敵な味がします」
別の客:
「モツもしっかり大きいから、満足感がありますね」
冷やしたぬきそばの魅力を広めるため、冷やし以外のメニューにも一切妥協しません。
さらに、古い街並みで人気の観光スポット・河原町という立地を生かし、店先では積極的に声かけも行っています。
萩原さん:
「キッチンが通りに近いので、歩いているお客さんに声をかけられる。この店舗の強み」
全国の飲食店とコラボイベントを実施するなど、冷やしたぬきそばの認知度は着実に拡大しています。
地元のソウルフードをいずれは世界へ。萩原さんの挑戦はこれからも続きます。
