今から約70年前、ハンセン病患者とされた男性が殺人などの罪に問われ、死刑となった『菊池事件』について熊本地裁は裁判のやり直し、『再審』を開始するかどうかの決定をこのあと午後2時に出します。

『菊池事件』はハンセン病患者とされた男性が自身を「ハンセン病患者」と熊本県に通報した村役場の職員を逆恨みして殺害したなどとして1953年・昭和28年に死刑判決を受け、無実を訴え続けるも死刑が執行された事件です。

男性が裁かれたのは公開の法廷ではなく、菊池恵楓園や隔離先の旧菊池医療刑務支所に設置された『特別法廷』で、熊本地裁は2020年にこの「特別法廷」での審理を『憲法違反』と断罪。これを受け、弁護団や遺族は熊本地裁に『再審』を請求しました。

弁護団は裁判所、検察との3者協議で、再審を開始すべき理由として「当時の刑事裁判手続きの憲法違反が再審の理由になる」とする『憲法的再審事由』や新たな証拠として凶器と親族の供述から男性の無罪を示す『実体的再審事由』を主張していました。

熊本地裁はこのあと午後2時に再審・裁判をやり直すかどうか決定を出します。

こうした中、昨夜弁護団や支援者などが27日夜、集会を開き、男性の再審無罪を勝ち取ろうと訴えました。

【菊池事件再審弁護団 徳田 靖之 共同代表】
「ハンセン病隔離政策によって私たちのこの社会の隅々に植え付けられた差別が生み出した冤罪だということ。このことを多くの人たちに知ってもらうことが、菊池事件の再審請求に取り組む第一の意義」

【ハンセン病違憲国賠請求訴訟全国原告団協議会 竪山 勲 会長】
「我が国は時として見せしめをする。司法の世界でも見せしめをした。見せしめで殺されたのがFさん(死刑執行された男性)の命」

死刑が執行された事件で再審が認められれば、日本では初めてのケース。熊本地裁はどのような判断を下すのか、注目されます。

テレビ熊本
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