福井・鯖江市の名を騙り、ピントを自動調整すると謳う老眼鏡の偽広告がSNSで拡散されている。広告は震災支援を装い、不自然な日本語で「一生使える」などと宣伝しているが、市や専門家は「自動で度数が変わるレンズは存在しない」と断言。注文しても粗悪品や別物が届く被害が相次いでいる。
「度数自動調整」を謳う偽広告
被害を訴える人が続出している新たな「偽広告」。

偽広告:
もうメガネ店で視力を測る必要はありません。メガネの都と称される福井県鯖江市で製造され…
日本一のメガネの産地、福井・鯖江市の名を騙った広告動画だ。

「百年眼鏡工房」が販売しているという問題の商品は、ピントを自動調整するなどの高性能をうたった「老眼鏡」だった。
偽広告:
(レンズは)0度から1000度まで自動調整が可能です。近視でも遠視でも視界がパーセント100クリアで、一つのメガネで一生使える!一家(ヒトイエ)全員で使える!

日本語が不自然な偽広告に、めがねのまち鯖江市は怒っていた。
鯖江市産業振興課・酒井智行課長:
「鯖江市百年眼鏡工房」という聞き慣れない名前で広告が出ている。鯖江ブランドを利用されたことに強い憤りを感じている。

鯖江市には先週以降「鯖江めがねを謳った不審な広告を見た」との情報が相次いで寄せられていた。
鯖江市産業振興課・酒井智行課長:
メールでは30件あまり届いている。震災支援ということも謳って消費者の善意につけ込むような手法もあり、断じて許されるものではない。
市が特に問題だと指摘した広告動画は、東日本大震災の支援のためメガネを半額で販売し、売り上げを寄付するというものだ。
動画は公開から1カ月で1770万回以上も視聴されている。
一生使えるは「ありえない」と断言
通販サイトを見ると1本9940円のメガネが半額の4970円で販売され、SNSにはこうした広告動画を信じて注文したという投稿が見られた。

偽広告を見て注文した人の投稿:
鯖江と書いてあり、あまり確認せず買ったら中国の会社。遠近・乱視も自動調整できると書いてあったのにただの老眼鏡だった。

偽広告を見て注文した人の投稿:
送ってきたのは、注文したのとは全く違うメガネだった。
鯖江市がHPに注意喚起を掲載する事態となるなか、イット!は東京・千代田区にある鯖江めがねのアンテナショップ「さばえめがね館 東京店」を訪れ、偽広告を見てもらった。

偽広告:
(レンズは)0度から1000度まで自動調整可能で、高価な視力検査や度数のカスタムを待つ必要がなく…
さばえめがね館・杉本弘毅さん:
「一生使える」とうたっているけど、これもありえない。(鯖江では)自動で度数が変わるレンズは存在しないですし、視力を測らないでかけるメガネの提供もあり得ない。

「さばえめがね館」にも、偽広告に関する問い合わせが22日だけで3件あったという。店では、メガネをネット通販で購入することのリスクを知っておいてほしいと呼びかけている。
さばえめがね館・杉本弘毅さん:
メガネはかけ心地や見え心地を体験しながら完成に近づけていくもの。画像とかの情報だけで購入するのは、やはりリスクがあると思う。
(「イット!」1月22日放送より)
