1月17日から大学入学共通テストが始まった。試験に臨む受験生本人はもちろんだが、「親」にとっても落ち着かない時期である。
合否を左右できないとわかっていても、できることは何でもしたい――。わが子の受験合格を願って、親はどんなサポートをしてきたのか。広島の街で保護者や当事者に話を聞いた。
受験期、親はどんなサポートを?
子ども2人の受験を経験した父親は、地元の神社に足を運んだという。

「やっぱり願うのは合格ですね。それと、幸せになってほしいということです。心の中でしっかり応援していました」
食事や栄養面でのサポートを心がけ、できるだけ穏やかな生活環境を保つよう意識していた。
「普段もそうですが、受験となると特にですね」

野球のスポーツ推薦で受験した子どもを支えた母親は、生活リズムそのものがサポートだった。
夜遅くまで続く練習。甘いものを用意して帰宅を待ち、体づくりを意識した食事を用意する日々だったという。
「ウナギを食べると結果が良かった時期があって、それ以来、大事な試合の前にはウナギを食べさせていました。ゲン担ぎですね」

別の母親は、現実的なサポートと“神頼み”の両方を大切にしていた。福岡の太宰府天満宮を訪れ、お守りを買い、合格を祈願。
「学問の神様ですから、少しでも力になれたらと思って」
一方で、インフルエンザ対策にも神経を使い、体調管理に良いとされるヨーグルト飲料を毎日欠かさなかった。
子どもの記憶に残るのは「一言」
受験を経験した20代の男性に、親にしてもらって印象に残っていることを聞いた。
返ってきた答えは、意外にもシンプルだった。
「『頑張れ』の一言じゃないですか」

勉強中、さりげなく差し出された食事とともにかけられた言葉。
「『お腹すいた?』ってごはんを作ってくれて、『頑張ってね』と言われた時はやる気が出ました」
特別なことではなくても、親の気遣いは確かに心に残っている。
スタジオでは、キャスター自身の受験の思い出も語られた。
岡野キャスターは「受験シーズンは、心なしか母が優しかった」と振り返る。当時のセンター試験初日を終え、会場近くまで車で迎えに来てくれた光景が、今も記憶に残っているという。
一方、加藤キャスターは少し違う。
「受験前、すごく自信過剰で『オレが不合格なわけない』と強がっていました」
その姿を、両親はどんな気持ちで見ていたのだろうか。「今になって、逆に心配になりますね」と笑った。
約8割の親が「合格祈願」
親の強い思いが伝わる調査結果がある。
受験をした子どもを持つ保護者170人に、「子どもが受験生だった時、合格祈願をしたか」と聞いたところ、「はい」と答えた人は77%。「いいえ」は23%にとどまり、およそ8割の親が合格祈願をしていたことがわかる。
余談だが、筆者はまだ子どもの大学受験を経験していない。それでも中学受験の時には、地元の神社に足を運び、強く合格を祈願した。いや、正直に言えば、子どもよりも私の方が長く手を合わせていたかもしれない。
絵馬まで書いたが、願いは届かなかった。その時は思った。「もう神様なんて信じない」と。
しかし冷静に考えると、ここまで本気で願掛けをする親を子どもはどう思うのだろう。
もし自分が受験生の立場だったら――そんな親、かなり重い。
わが子の大学受験まで、あと5年。
「今年こそ、穏やかに見守れる母親になれますように」
どうやら私は、子どもの合格より先に自分の成長を祈願する必要がありそうだ。
(テレビ新広島)
