30分の面接で見ていること
30分間の面接では、ふたりの試験官がそれぞれ12分程度ずつ質問を行います。限られた時間内で非常に複雑な問題を出すことはありませんが、それでも受験生の能力を深く掘り下げることができます。
たとえば、私が以前に使用した質問のひとつは「歩くスピード」に関するものでした。
まず、受験生が自分の歩くスピードを知っているかを尋ねます。知っていればその答え聞き、知らない場合はどうやって考えれば答えにたどり着けるかを問います。
ある学生は「時速4キロほど」と即答する一方で、別の学生は「1キロ歩くのに15分かかるから」と計算を始めることもあります。中には「歩幅が1メートルで、一歩に1秒かかるから、時速3~4キロ」と推論する人もいます。
では、こうした質問で何を見ているのでしょうか。それは、正確な答えではなく、答えがわからないときにどのように考えを進めるかという「思考の習慣」です。
もちろん、答えにたどり着けない受験生もいます。その場合は少し手助けをしながら、ヒントを与え、それをどう活用して考えを深めていくかを観察します。
ここで重要なのは、正確な答えそのものではありません。
答えがわからないときに、どのように考えを進めるか。そして、どこで自分の知識が足りないと気づき、どのように助けを求めるか。つまり、知っていることをもとに、コミュニケーションを通じて知らないことを理解するプロセスを見ています。
