揚げたて、サクサクの天ぷらを味わえる、ご存じ福岡グルメの『天麩羅処ひらお』。今や、その人気は、福岡、そして日本を飛び越え、海外からも多くの人が訪れるほど。その『ひらお』で、あの“名物”が3年ぶりに復活した。
取り皿から溢れるほどのイカの塩辛
平日にも関わらず、この日も長い列ができていた『天婦羅処ひらお』(天神アクロス店・福岡市中央区)。店内は満席だ。

客の手許に目をやると次々にカウンター上の容器に手を伸ばしている。1掴み、2掴み、3掴み、4掴みと取り皿から溢れるほどに容器から取り出したのは、イカの塩辛。
今回、3年ぶりに復活した名物。それが、イカの塩辛の“食べ放題”なのだ。

「復活していると思って嬉しかったです」と話す女性客。また男性客は「ようやく…、これこそ『ひらお』って感じですね」と笑顔が零れる。県内の8店舗、全てで1月3日から名物のイカの塩辛“食べ放題”が『ひらお』で復活したのだ。

『ひらお』では、スルメイカの記録的な不漁を受け、2018年から一時、塩辛の提供を中止。

その後、原料をマツイカに代え、食べ放題を再開していたが、マツイカも年々、獲れなくなり、3年前から1人1皿のみの提供となっていた。

そうしたなか、1月31日までの期間限定で、塩辛の食べ放題が復活したのだ。
1日の仕込み700キロから1400キロに
訪れた男性客は「懐かしいような、嬉しいような。ご飯と合います。ご飯が足りないですね」と箸を動かし、女性客は「昔、食べ放題だったから…。久し振りにたくさん食べられて嬉しいです」とご満悦な様子。

一方、『ひらお』の塩辛が大好きだという男性客は、食べ放題の復活に気付かなかったようで「いつも塩辛を大盛りにするために、50円の(大盛り用の)食券を買っているんですけど、きょうもいつものように買ってしまって…」と話す。男性客は、この後、無事に50円を返金して貰ったという。

「お客さまの反応は非常にいいです」と店長の室誠一さんは話し「お1人のお客さまで、容器の半分を食べられたりとか…」と苦笑した。

1人1皿では1日700キロだった塩辛の仕込みを今回の期間中は、倍の1400キロで対応しているという。

ところで、なぜこのタイミングでの復活となったのか。
塩辛食べ放題の背景にあったのは…
室誠一店長によると「値上げをするタイミングが、1月9日だったんですよ。値上げだけお願いするようなかたちにはしたくなかった」のだという。背景にあったのは、コメをはじめとした原材料の高騰による天ぷらメニューの値上げだった。

では、気になる塩辛食べ放題の完全復活は、いつなのか。

室誠一店長は「現状として、イカの漁獲量と仕入れ料が難しいというのと、うちの塩辛の中に入っている柚子が不作というのが重なりまして…、1カ月が限界かな…」ということだ。
(テレビ西日本)
