長野県軽井沢町で大学生など15人が犠牲となったスキーバス事故からまもなく10年。教え子4人を亡くした法政大学名誉教授の尾木直樹さんが慰霊のために現場を訪れ、「同じような事故は二度と起こしてはいけない」などと語った。
「とうとう10年も経ってしまった」
1月12日、法政大学の関係者とともに、事故現場を訪れた名誉教授の尾木直樹さん。慰霊碑に花を手向け静かに手を合わせた。
尾木さんは「とうとう10年も経ってしまいました。人の命が大事にされる社会にするために私たち残されたものが頑張っていくことをお誓い申し上げます」と語りかけた。
「満面の笑みの写真に泣けてきて…」
2016年1月15日未明、軽井沢町の国道でスキーツアーバスが道路脇に転落した事故。大学生など15人が死亡した。その中には、尾木さんのゼミの学生4人も含まれていた。
事故の後、毎年、慰霊碑を訪れている尾木さん。いつもは4人が映るアルバムを開いて手向けているが、今年は開かなかった。
尾木さんは「10年目になったら開けなくなっちゃった。満面の笑みの写真なんですよ、それ見たら泣けてきて、とてもじっと何秒も見ていることができなくなって。あの笑顔が無くなったと思うと悔しいというか申し訳ないというか」と語った。
「二度と起こしてはいけない」
事故をめぐっては、運行会社社長と当時の運行管理者が「事故を起こす可能性を予見できた」などとして、業務上過失致死傷の罪に問われ、一審で実刑判決を言い渡されたが、ともに控訴審で無罪を主張している。
あの日から10年。安全への願いは強まるばかりだ。
尾木直樹さんは「二度と起こしてはいけない、絶対に起こしてはならないだけでなく、安全教育というものを学校でも進めなくてはいけないし、業界、行政、官民あげて改善していく、前進させていくということが、犠牲を無駄にしない唯一の道だろうと思います」と述べた。
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