プロボクシングの元世界チャンピオン・重岡優大さんが2月24日に熊本市内にカフェをオープン。世界の強敵と戦ってきたその手で、今度は温かなコーヒーを届ける、その決断の裏に秘めた思いを取材した。
「将来的な弟の居場所を作りたい」
朝一番の清潔な店内、かぐわしいコーヒーの香りが漂う。ラテアートを描く表情は真剣そのものだ。

元WBC世界ミニマム級チャンピオン・重岡優大さんは「ボクシングだったら『どうだい、俺のボクシング?』って言えるんですけど。コーヒーは(小声で)『どうですか?』って。自分でもまだまだなのが分かっているからなんですよね」と話す。

優大さんは熊本市に生まれ、弟の銀次朗さんとともに兄弟で世界チャンピオンの夢をかなえた。しかし、2025年5月、銀次朗さんは世界戦で頭部にダメージを負い、急性硬膜下血腫を発症。開頭手術の末、一命は取り留めたが、県内の病院で今も懸命のリハビリを続けている。

優大さんは弟を支えるために、2025年夏に『引退』という道を選択。元々コーヒー好きだったこともあり、「将来的な弟の居場所を作りたい」と、カフェのOPENを決めた。
店名は『Shinonome coffee』
店の名前は『Shinonome coffee』。夜が明け始める頃の、空が茜色に染まる様子から『明るい未来が訪れますように』との願いが込められている。

来店客は「コロンビアを(飲んでます)。最高です。重岡兄弟といえば、みんな知ってますから。昔から応援してます」と話し、「インスタのストーリーズ見て(オープン情報が)流れてたんで楽しみに来ました。ボクシングで培った情熱とか思いが、カフェの仕事でもきっと生かされると思うので。いちファンとして応援していきたいなと思っています」と人気のようだ。

優大さんは「愛してもらえるようなカフェにしたいですね。そのためにもちゃんと僕も一人一人と向き合って、その人が『おいしい』と言っていただける、コーヒーを丁寧に提供できたらいいなと思っています」と話す。

今後はコーヒーだけでなく、手作りのベーグルやクッキーなど軽食メニューも増やし、地域のよりどころになるような、明るい店を目指したいという。
(テレビ熊本)
