警察庁・犯罪収益移転防止法の改正へマネロン対策を強化する報告書をとりまとめ「架空名義口座捜査」導入やだまし取られた金を被害者に返還へ

匿名・流動型犯罪グループが特殊詐欺などによって不正に得た被害金を通常の金融サービスを介してマネーロンダリングしている状況を踏まえ、警察庁はきょう、対策強化を盛り込んだ有識者検討会の報告書をとりまとめました。

特殊詐欺の被害額は年々増え、去年は過去最悪であったおととしの被害額を上回るなど詐欺被害の拡大に歯止めがかかっていない状況です。

匿名・流動型犯罪グループは不正に得た被害金の受け取りについて、第三者の預貯金口座への振り込みを利用し摘発を逃れている実態があります。

こうした特殊詐欺被害の深刻化を受け、報告書では、預貯金通帳の不正譲渡などについてこれまで1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金などとしている罰則の引き上げを求めています。

さらに、報酬と引き換えに被害金を指定された口座に移すいわゆる「送金バイト」について、新たに罰則の創設が必要だと提言しました。

また、警察と金融機関が管理する「架空名義口座」を使用して、犯罪グループに接触し、口座に被害金が入金されたあとに回収するなど、「架空名義口座」を利用した捜査についても新たな対策として導入する必要性が認められるとしました。

報告書では、特殊詐欺でだまし取られた現金などを被害者へ返還する制度なども盛り込まれ、被害金が振り込まれれば口座は凍結し、被害者が特定できた場合は速やかに返還するということです。

今回の報告書を受け警察庁は今月召集の通常国会で犯罪収益移転防止法改正案の提出を目指すとしています。