地震と豪雨により甚大な被害を受けた能登地域で、新たな産業を創出し、復興を後押しする大規模なプロジェクトが始動します。
今月17日、輪島市役所で開かれた記者会見。
発表されたのは、能登の資源を循環させ、新たな雇用の場を生み出す「産業創出プロジェクト」です。
このプロジェクトを主導するのは、東京に本社を置き、現在は輪島市門前町の「門前クリーンパーク」で災害廃棄物の処理にあたっている、環境関連企業「タケエイ」です。
プロジェクトの柱となるのは、4つの事業です。
まず、林道を整備することで山の環境を守り、防災力を高める「森林再生整備」。
次に、地震による倒木などを燃料として活用する「バイオマス発電」。
さらに、その電力を利用して魚を育てる「養殖事業」。
そして、伝統工芸・輪島塗の欠かせない原料となる「ウルシの木の植栽」です。
環境保全とエネルギー、そして伝統文化の継承を一つにつなげるのがこの事業の大きな特徴です。
タケエイ 三本守会長:
「長きにわたってお世話になった地域でもありましたしそういう中で自分たちの事業の拠点とする中で、復旧の事業だけでなく、最終的には復興事業の役に立つべきだと思っています」
タケエイは今後、この事業を能登の3市3町に展開し、地元での雇用創出と持続可能な街づくりを目指す方針です。