75歳以上の高齢者がバスを無料で利用できる長崎県佐世保市の敬老パスについて、今後のあり方を検討していた審議会は、利用額に上限を設けるなどの見直しを市長に答申しました。
答申したのは、佐世保市保健福祉審議会です。
敬老パス(敬老特別乗車証)は、高齢者の外出を支援しようと1975年に始まりました。
2024年度は75歳以上の市民の54%にあたる約2万3000人が利用しました。(2万2581人)
しかし、利用状況を分析すると、人によって大きな差があることが分かりました。
高齢者福祉専門分科会 池永 英恒 分科会長
「一番多い人は(年間)91万円使っている。全く使っていない人もいる。それは不公平」
審議会では、助成の上限を8000円とするほか、他の公共交通機関でも利用できるICカードなどに切り替えること。
さらに、予算を縮減させ、交通が不便な地区のバスの運行などに充てるよう要望しました。
佐世保市 宮島大典 市長
「交通手段自体の脆弱化もある。どうやって充実させるか。そういった予算にも振り向けられるようにしていきたい」
宮島市長は、できるだけ早く制度を改正したいとしています。