東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働を容認した花角知事が信を問う場としている12月県議会。野党系会派は12月17日、不信任決議案の提出を見送ることを決めました。最大会派の自民党が提出を決めている付帯決議案の可決によって知事を信任する意思が示される見通しで、知事は閉会翌日の23日にも国に再稼働容認の意向を伝えるとみられます。

柏崎刈羽原発の再稼動を容認する判断をした自身について、県議会で信任・不信任を諮ると表明し、その具体的な手法は議会に委ねるとしていた花角知事。

12月県議会は16日、連合委員会で知事との質疑が行われ実質的な議論が終了しました。

これを受け17日、各会派は対応を協議。その結果…

【未来にいがた 大渕健代表】
「信任不信任を議会で判断してくれという呼びかけがありました。けれども、そもそもの筋が違う話であって」

【リベラル新潟 小泉勝幹事長】
「不信任決議案というところについては、我々リベラルとしては出すつもりはない」

野党系で第2会派の未来にいがたと第3会派のリベラル新潟はともに不信任決議案の提出を見送ることを決定。

提出しても最大会派で過半数を占める自民党などの反対で否決される公算が高いことから「結果として知事に信任を与えてしまうことになる」と慎重な声が挙がっていました。

【未来にいがた 大渕健代表】
「知事は直接選挙で県民から選ばれているわけだから、直接県民に問うのが筋だろうと」

その上で原発の再稼動を前提とした安全対策などの広報費を盛り込んだ補正予算案には反対する方針です。

【リベラル新潟 小泉勝幹事長】
「県民の信を問うと言ってきたが、そこがこれ(補正予算案)に置き換わっていることについて、いったいどうなっているんだ、そこが一番県民が不信に思っているところ」

一方の自民党はこの補正予算案に賛成し、知事が職務を続けることを「是」とする付帯決議案を提出することを決めています。

付帯決議案は22日の議会最終日に可決される公算で知事の信任が示されることになります。

こうした中、花角知事は閉会翌日の23日に赤沢経産相と面会し、再稼動容認の意向を伝える見込みであることが関係者への取材でわかりました。これにより地元同意のプロセスは終了します。

東京電力は地元同意を得た後に、原子力規制委員会に対し、原子炉の起動に必要な使用前確認の申請を行うことにしていて、早ければ来年1月に再稼働が可能となる見通しです。

NST新潟総合テレビ
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