金属プレス製品の製造を手がける新潟県三条市の三条プレス工業所が、新潟地裁三条支部に自己破産を申請し、破産手続きの開始決定を受けたことが分かった。
民間の信用調査会社・帝国データバンク新潟支店によると、1952年4月に創業し、1982年5月に法人改組された三条プレス工業所は、地元三条市など新潟県央地区の企業を主力得意先とし、コインロッカー部品、電源トランス、機内食向けヒーター部品、その他建築金物など多岐にわたる製品を製造し、1990年台のピーク時には3億円を超える年売上高を計上していた。
その後、近隣同業者との競合などから受注が減少する中、前代表が死亡。現代表が引き継いで事業を継続していたものの、直近の2025年4月期の年売上高は約4200万円にとどまるなど業績は低迷していた。
また、後継者がおらず、従業員の高齢化が進むなど経営環境が悪化し、今後の経営見通しが立たないことから事業継続を断念した。
負債は現在調査中としている。