雪が積もる大山の中腹・大山寺地区。
医師がパソコンを通じて診察している場所は郵便局の中です。
積雪の多い中山間地でも、医療の機会を確保しようという取り組みが始まりました。

標高750メートル、大山の中腹にある大山寺郵便局。

「きょうの調子はどう?」
「朝から体がだるくて」

ここで12月17日から始まったのが、遠隔地にいる医師が患者を診察する「オンライン診療」です。
初日は大山町の竹口町長や郵便局の担当者などが出席して、運用開始式が行われ、その後、竹口町長がデモンストレーションを行い、通信状況に問題がないことなどを確認しました。

オンライン診療では大山寺郵便局と、7キロ離れた大山のふもとにある大山診療所をビデオ通話機能でつなぎ、遠隔で医師が診察します。

100人余りが暮らすここ大山寺地区は医療機関がない地域、いわゆる「無医地区」なうえ、雪深い地域でもあるため特に12月からの冬場は医療機関へのアクセスが困難を極めます。

そこで、冬場にも地区の住民に医療を受ける機会を確保しようと、大山町が郵便局でのオンライン診療を推進する県の補助金を活用して実施することを決めました。

「郵便局等を活用したオンライン診療推進事業補助金」
郵便局を活用してのオンライン診療は県内初の取り組みです。

大山寺郵便局・米原順子局長:
局長も社員もみんな、地域の中でどう役に立てられるかということを探している。
地域の中で役に立てられる仕事をしていきたいと思っている。

大山町・竹口町長:
ふだん医師と対面で話すかのような、とてもリアルで安心感のある受診ができた。
気軽に受診ができるそういう環境が整ったと思う。

オンライン診療は、2026年3月まで毎月1回行われます。

TSKさんいん中央テレビ
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